…織元は自分の仕事場に10台前後の織機をおき,女子奉公人を集めて生産するようになり,製品は江戸や大坂にも出荷された。知多半島では農耕条件に恵まれず,伊勢から晒(さらし)技術を導入して農家婦女子による白木綿(知多木綿)の生産が隆盛をきわめ,仲買たちによって買継問屋に集められ,江戸の大伝馬町白子両組木綿問屋に船で送られた。江戸への移送量は天保初年に20万反,1847年(弘化4)には48万反余に達した。…
…伝統産業も多く残され,常滑市では,付近に陶土を産することから常滑焼の古窯が多く,現在もタイル,衛生陶器,陶管など窯業が盛んである。また知多市,東浦町,半田市では知多木綿の名で知られる綿織物業,半田市では食酢,たまりなど醸造業などがある。半島南部には内海,野間,河和(こうわ),篠島,日間賀島など海水浴場や,釣りの適地が多い。…
※「知多木綿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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