石塚友二(読み)イシヅカ トモジ

20世紀日本人名事典 「石塚友二」の解説

石塚 友二
イシヅカ トモジ

昭和期の小説家,俳人



生年
明治39(1906)年9月20日

没年
昭和61(1986)年2月8日

出生地
新潟県西蒲原郡笹岡村(現・笹神村)

学歴〔年〕
笹岡高等小学校〔大正10年〕卒

主な受賞名〔年〕
池谷信三郎賞〔昭和18年〕「松風」,神奈川文化賞(第29回)〔昭和55年〕,聖教文化賞〔昭和61年〕

経歴
大正13年上京。書店勤務のかたわら、横光利一に文学を、水原秋桜子俳句を学ぶ。昭和17年短編「松風」が芥川賞候補作になり、翌年池谷信三郎賞を受賞石田波郷とともに俳誌「鶴」を創刊、「俳句研究」に「方寸虚実」を発表して注目された。戦後復刊した「鶴」を波郷没後主宰。小説集に「松風」「橋守」、句集に「百萬」「磯風」「光塵」「曠日」「玉縄抄」などのほか、随筆集「とぼけ旅人」「春立つ日」「日遺番匠」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

関連語 角川新書 学歴

日本大百科全書(ニッポニカ) 「石塚友二」の意味・わかりやすい解説

石塚友二
いしづかともじ
(1906―1986)

俳人、小説家。新潟県に生まれる。1924年(大正13)上京して横光利一(よこみつりいち)に師事し、小説家を志し、42年(昭和17)発表の『松風』が芥川(あくたがわ)賞候補になり、翌年池谷信三郎賞を受賞。俳句は石田波郷(はきょう)主宰『鶴(つる)』(1937創刊)の選者となり、69年波郷没後は同誌を主宰。句集『方寸虚実』(1941)などがあり、実生活に即した古典的律格の句に特色がある。

[伊澤元美]

 別れ路や虚実かたみに冬帽子

『『石塚友二句集』(1979・白凰社)』『山本健吉著『現代俳句 上』(角川新書)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「石塚友二」の解説

石塚友二 いしづか-ともじ

1906-1986 昭和時代の俳人,小説家。
明治39年9月20日生まれ。大正13年上京,横光利一に師事する。昭和12年石田波郷らと句誌「鶴」を創刊,波郷の没後は同誌を主宰した。昭和61年2月8日死去。79歳。新潟県出身。本名友次著作に句集「方寸虚実」,短編集「松風」など。
格言など】別れ路や虚実かたみに冬帽子(「方寸虚実」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「石塚友二」の解説

石塚 友二 (いしづか ともじ)

生年月日:1906年9月20日
昭和時代の小説家;俳人
1986年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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