砂子(読み)すなご

精選版 日本国語大辞典 「砂子」の意味・読み・例文・類語

すな‐ご【砂子】

〘名〙
書紀(720)孝徳元年一二月(寛文版訓)「沙(スナコ)の上に跡有り。耕田(たつく)れる状の如し」
金銀箔の粉で、蒔絵襖紙色紙短冊などに吹きつけたもの。
多聞院日記‐天正一二年(1584)一二月二五日「京より扇持下、すなこ〈一貫にて五十本〉十本つつを二百本持下」

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デジタル大辞泉 「砂子」の意味・読み・例文・類語

すな‐ご【砂子】

砂。いさご。まさご。
金銀のを細かい粉にしたもの。蒔絵まきえ色紙しきし襖紙ふすまがみなどの装飾に用いる。
[類語]真砂白砂いさご黄砂熱砂珪砂

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普及版 字通 「砂子」の読み・字形・画数・意味

【砂子】さし

すな。

字通「砂」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の砂子の言及

【日本画】より

…ほかに合成絵具,棒絵具,泥絵具,顔彩などがある。絵具
[箔,泥,砂子]
 箔(はく)には金,銀をはじめとし,プラチナなどが用いられる。金箔には厚さの違いと,銀や銅との合金による色の差があり,純金箔,山吹,青金(あおきん),水金などと呼ばれる。…

【料紙装飾】より

…また正倉院文書に〈金薄敷縹紙(きんはくちらしのはなだかみ)〉〈金塵紫紙(きんじんむらさきのかみ)〉〈銀塵紅紙(ぎんじんくれないのかみ)〉などがみえる。〈薄(はく)〉は〈箔(はく)〉であり,〈塵(じん)〉は〈砂子(すなご)〉で,金・銀の切箔や砂子をまいた紙が作られていたことを示す。実物では緑色の紙の表にまばらに金粉をまいた〈緑金箋(りよくきんせん)〉があり,文書にみえる〈金塵緑紙〉に相当するものである。…

※「砂子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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