秋山徳蔵(読み)あきやま とくぞう

共同通信ニュース用語解説 「秋山徳蔵」の解説

秋山徳蔵

秋山徳蔵あきやま・とくぞう 1888(明治21)年、現在の福井県越前市に生まれる。東京の築地精養軒などで修業し1909年渡欧。パリの高級レストランで働き、近代フランス料理の父と呼ばれたエスコフィエの指導も受ける。宮中への本格的なフランス料理の導入のため13年、当時の宮内省厨司ちゅうしに入り、主厨長しゅちゅうちょうとなって72年の引退まで宮中晩さん会皇室食事統括著書仏蘭西ふらんす料理全書」(23年)は長く、日本における西洋料理教科書として読まれた。74年死去。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

20世紀日本人名事典 「秋山徳蔵」の解説

秋山 徳蔵
アキヤマ トクゾウ

大正・昭和期の料理人 宮内庁大膳課主厨長。



生年
明治21(1888)年8月30日

没年
昭和49(1974)年7月14日

出生地
福井県

学歴〔年〕
高小卒

主な受賞名〔年〕
勲三等瑞宝章〔昭和48年〕

経歴
華族会館の東洋軒で割烹料理法を習い、明治42年渡欧、フランスで料理を修業、ドイツ、イギリス、オランダ、ロシアなど巡って研究し大正3年帰国、宮内省に入った。6年初代厨司長となり、大正、昭和の2代天皇家の食事、両天皇即位御大典の賜宴、宮中の調理を総括した。昭和46年フランス料理アカデミー名誉会員、パリ調理士協会名誉会員、フランス主厨長協会会員となった。47年主厨長を辞任、宮内庁御用掛となった。著書に「仏蘭西料理全書」「仏英和メニュー大辞典」「味」「料理のコツ」「秋山徳蔵選集」(全2巻)など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「秋山徳蔵」の解説

秋山徳蔵 あきやま-とくぞう

1888-1974 大正-昭和時代の料理人。
明治21年8月30日生まれ。華族会館,築地(つきじ)精養軒などにつとめたのち,明治42年渡欧。大正2年宮内省大膳寮厨司長となり,大正天皇,昭和天皇の食事をはじめ宮中の料理を統括した。昭和49年7月14日死去。85歳。福井県出身。旧姓高森著作に「料理のコツ」「新フランス料理全書」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android