改訂新版 世界大百科事典 「秋田魁新報」の意味・わかりやすい解説
秋田魁新報 (あきたさきがけしんぽう)
秋田県の代表的日刊紙。1874年2月2日《遐邇(かじ)新聞》の題で創刊,以後《秋田遐邇新聞》(1878),《秋田日報》(1882),《秋田新報》(1887)と改題。77年日刊となる。80年代に入ると自由民権運動に関する記事が多くなり改進党色を強め,83年には犬養毅が主筆として一時在社したが,政府の弾圧により,党勢が衰えるとともに休刊,復刊をくり返した。88年青山貞知事を攻撃して発行停止処分をうけたので,翌89年2月15日《秋田魁新報》と改題創刊,今日に至る。1925年9月25日夕刊を発行,井上広居,安藤和風(はるかぜ),武塙祐吉ら有力地方言論人を擁し,県政界,文化界を指導した。第2次大戦後は地域社会の発展に寄与する紙面作りに専念,県内のみならず新聞界からも高い評価を得ている。96年には,姉妹紙〈《秋田さきがけスポーツ新聞》〉を創刊した。発行部数は約26万部(1996)。
執筆者:春原 昭彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報