立唄(読み)タテウタ

デジタル大辞泉 「立唄」の意味・読み・例文・類語

たて‐うた【立唄】

長唄などで、唄方首席となって他の唄方をリードする人。また、その唄方としての格式。たて。

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精選版 日本国語大辞典 「立唄」の意味・読み・例文・類語

たて‐うた【立唄】

  1. 〘 名詞 〙 長唄、芝居囃子などで首席となって他の唄方などをリードする人。また、その唄方としての格式。たて。
    1. [初出の実例]「風久が取立てた弟子にゃア、突懸(つつかけ)達唄(タテウタ)が出来るから強勢だ」(出典人情本・契情肝粒志(1825‐27)三)

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改訂新版 世界大百科事典 「立唄」の意味・わかりやすい解説

立唄 (たてうた)

邦楽演奏用語。〈タテ〉とは唄,三味線,囃子の第一席に座る者のことをいい,唄の場合,その者を立唄という。主として長唄に用いられる用語であるが,常磐津清元などの浄瑠璃物の場合にも用いることがある。唄,三味線のタテはそれぞれの持ち場の境目に座る。唄の場合は雛壇下手(向かって左側)に並ぶので,そのもっとも右側,壇の中央に近く立三味線と並んで位置するのが立唄である。立唄は唄の演奏の主役であり,連吟の主導者でもある。技量や格式に上下がつけにくい場合,変則的に立唄,立三味線が2人でそれぞれにワキ以下を従えて演奏することがあり〈立(たて)分れ〉という。
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