竹本筆太夫(読み)たけもと ふでたゆう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「竹本筆太夫」の解説

竹本筆太夫(3代) たけもと-ふでたゆう

?-? 江戸時代後期浄瑠璃(じょうるり)太夫
義太夫節初代竹本弥太夫の弟子で,寛政3年(1791)大坂大西芝居へ出演。2代筆太夫病没後3代を襲名天保(てんぽう)13年の改革芸人が弾圧されたとき,奉行所にうったえでて,浄瑠璃を例外あつかいにさせた。通称百貫安兵衛。著作に「浄瑠璃大系図」。

竹本筆太夫(2代) たけもと-ふでたゆう

?-1801 江戸時代中期-後期の浄瑠璃(じょうるり)太夫。
義太夫節。初代の門弟で,初代竹本住太夫とともに大坂にゆき,天明3年(1783)竹本座に出演。初代筆太夫の死で江戸にかえり,8年2代を襲名してふたたび大坂にでむいた。享和元年死去。

竹本筆太夫(初代) たけもと-ふでたゆう

?-1784 江戸時代中期の浄瑠璃(じょうるり)太夫。
義太夫節。初代竹本春太夫の江戸在住時代の弟子で,京都,大坂で出演し,安永4年(1775)江戸にもどる。「城木屋」「比翼塚」など江戸浄瑠璃曲風をのこした。天明4年5月6日死去。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の竹本筆太夫の言及

【浄瑠璃大系図】より

…浄瑠璃の太夫,三味線の芸統の解説書。3世竹本筆太夫考,近松狂言堂校訂,1842年(天保13)刊,上中下3巻。書名の示すとおり,古浄瑠璃より義太夫節,豊後節三流にわたり,出版当時にいたるまでの太夫376人,三味線140人の名前を挙げ,師弟関係など芸の系統を示したもので上中2巻が太夫,下巻が三味線に当てられている。…

※「竹本筆太夫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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