細木香以(読み)さいきこうい

改訂新版 世界大百科事典 「細木香以」の意味・わかりやすい解説

細木香以 (さいきこうい)
生没年:1822-70(文政5-明治3)

幕末の通人。江戸生れ。通称津国屋(つのくにや)藤次郎。新橋山城河岸の酒屋の主人で,天保年間(1830-44)ごろから,為永春水の人情本に津藤の名で登場する父竜池とともに文人,俳優,俳諧師狂言作者パトロンとして評判をとった。その取巻きには,仮名垣魯文,9世団十郎,河竹黙阿弥らがいる。晩年は没落して不遇のうちに没した。魯文の《再来紀文廓花街(いまきぶんくるわのはなみち)》,森鷗外の《細木香以》などの伝記がある。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「細木香以」の解説

細木香以 さいき-こうい

1822-1870 幕末の通人,俳人
文政5年生まれ。江戸の富商桃江園雛亀(とうこうえん-ひなかめ)の子。狂歌師,俳諧(はいかい)師,役者,力士らを庇護(ひご)し,今紀文(いまきぶん)といわれた。晩年は没落して下総(しもうさ)寒川(千葉県)にひきこもった。穂積永機門人で,永機編「香以居士(こじ)発句」がある。明治3年9月10日死去。49歳。名は鱗。字(あざな)は冷和。通称は摂津国屋(つのくにや)藤次郎(2代)。別号に梅の本,梅阿弥。

細木香以 ほそき-こうい

さいき-こうい

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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