細魚(読み)サヨリ

デジタル大辞泉 「細魚」の意味・読み・例文・類語

さ‐より【細魚/針魚/×鱵】

ダツ目サヨリ科の海水魚全長約40センチ。体は細長く、下あごが突き出し、先が赤い。背部は青緑色、腹側銀白色沿岸表層にすみ、汽水域にも入る。刺身、吸い物種とされる。 春》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「細魚」の意味・読み・例文・類語

さ‐より【細魚・鱵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. サヨリ科の海産魚。全長約四〇センチメートル。体形サンマに似て細長い。下あごは著しく長く、くちばし状に突出し、その前端は赤い。背側は青緑色、腹側は銀白色。北海道南部以南の各地の沿岸表層に分布する。内湾に多く、春の産卵期には川をさかのぼるものもある。肉は白く淡泊で、刺身、すし種や吸物にされる。春から秋が特に美味。よりとうお。よろず。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「あつたの御代くわんさより一をりまいる」(出典:御湯殿上日記‐延徳四年(1492)四月一〇日)
  3. 魚「さんま(秋刀魚)」の異名

さざれ‐うお‥うを【細魚】

  1. 〘 名詞 〙 小さいさかな。こざかな。こうお。
    1. [初出の実例]「しんきしんきの篠竹(しのだけ)な、かけて思ひをさしょよりも、大里小島のさざれうを、うきをまじりの桜魚」(出典歌謡・松の葉(1703)二・あだ枕)

うるりこ【細魚】

  1. 〘 名詞 〙あみ(醤蝦)」の古名。〔十巻本和名抄(934頃)〕

うるり【細魚】

  1. 〘 名詞 〙うるりこ(細魚)〔観智院本名義抄(1241)〕

うるるこ【細魚】

  1. 〘 名詞 〙 「うるりこ(細魚)」の変化した語か。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「細魚」の読み・字形・画数・意味

【細魚】さいぎよ

小魚

字通「細」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「細魚」の解説

細魚 (サヨリ)

学名Hemirhamphus sajori
動物。サヨリ科の海水魚

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android