(読み)サイ

  • ▽細
  • ▽細/▽小
  • こまかし・い
  • こまか・い
  • こまっか・い
  • こま・い
  • ささ
  • ささら
  • さざれ
  • ほそ
  • ほそま・る
  • ほそり
  • ほそ・い
  • ほそ・し
  • ほそ・める
  • ほそ・る
  • 漢字項目
  • 細 (タク)

デジタル大辞泉の解説

こまかいこと。詳しいこと。「微にいり、をうがった解説
[音]サイ(呉) [訓]ほそい ほそる こまか こまかい ささ さざれ ささら
学習漢字]2年
〈サイ〉
ほそい。「細腰(さいよう)細流繊細
こまかい。こまごましている。「細菌細工細心細部細胞些細(ささい)微細
くわしい。「細説委細詳細明細
取るに足りない。「細民零細
〈ほそ(ぼそ)〉「細道極細(ごくぼそ)
[難読]細螺(きさご)細波(さざなみ)細雪(ささめゆき)細石(さざれいし)
[接頭]《「さざ」とも》主として名詞に付いて、細かい、小さい、わずかなという意を表す。「―にごり」「―
[名]細形(ささらがた)」の略。
「―の御帯(みおび)の結び垂れ」〈継体紀・歌謡〉
[語素]《「さざら」とも》細かい、小さい、わずかな、などの意を表す。ささ。さざれ。「石」「波」「荻」
[名]細石(さざれいし)」の略。
「程もなく浮きて沈みし三輪川の―がくれに朽つる埋れ木」〈夫木・二四〉
[語素]名詞の上に付いて、細かい、小さい、わずかな、などの意を表す。ささ。「石」「波」「貝」
形容詞ほそい」の語幹から》
細棹(ほそざお)」の略。
細糸」の略。
細引き」の略。
釣りで、細い枝川。水温が高くなると本流からフナなどが入り込んでくる所。
名詞・形容詞の上に付いて、複合語をつくる。
㋐細い意を表す。「首」「長い」
㋑幅が狭い意を表す。「道」
㋒かすかである、か弱い、の意を表す。「声」「腕」

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘形口〙
① ものの大きさが小さい。年齢が少ない。こまかい。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※虻(1910)〈青木健作〉三「初さあはあの小(コ)まい身体に洋服を着ちょるぢゃらう」
② 度量がせまい。また、損得に抜け目がない。けちである。こまかい。
※初稿・エロ事師たち(1963)〈野坂昭如〉二「なんせこまいさかい眼ェちらちらしてもた」
[補注]「こまかい」より古く見られる形であるが、使用地域の限られた語か。
〘形口〙 こまか・し 〘形ク〙
① 大きさ、量などが非常に小さい。また、線などがたいへん細い。微細である。微小である。こまい。〔詞葉新雅(1792)〕
※ヰタ・セクスアリス(1909)〈森鴎外〉「あざやかに笑った。白い細かい歯が、行灯の明りできらめいた」
② 繊細で美しい。きめこまかである。デリケートである。
※露団々(1889)〈幸田露伴〉二「感を起す情もいと細(コマ)かし」
③ (金額が)小さい。小額である。
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉四「いや、これは剰銭(おつり)が足りない。私も生憎(あひにく)(コマカ)いのが…」
④ けちである。勘定高い。みみっちい。こまい。
※咄本・軽口露がはなし(1691)四「寒き時は灯明の火にてせなかをあたため、暑折には越中ふんどし一筋にてかせぎ、こまかうして銭高八千貫目持」
⑤ 物事の価値が小さい。些細である。
※浅草(1931)〈サトウ・ハチロー〉僕の浅草「麻布のせんべい屋の忰で、こまかいヨタ者あがりで」
⑥ 綿密である。念入りである。緻密である。また、ささいなことに気をとめるさまである。こまい。
※坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉七「成程女と云ふものは細かいものだ」
※一兵卒の銃殺(1917)〈田山花袋〉二八「成ほど祖母の言葉の中には、経験に経験を重ねた細(コマ)かい観察がひそんでゐる」
⑦ ねんごろである。親切である。
⑧ 囲碁で、対局している両者の地の目数が近接している。
※伊豆の踊子(1926)〈川端康成〉三「私の方が悪いでせう。どっちにしても細かいです」
[語誌]もとは、形容動詞「細かなり」であったが、中世ごろから、シク活用の形容詞「細かしい」が生じ、近世になって、ク活用の「細かい」も見られるようになった。現代ではク活用のみが使われている。
こまか‐さ
〘名〙
〘形口〙 こまかし 〘形シク〙 =こまかい(細)〔観智院本名義抄(1241)〕
※玉塵抄(1563)二七「ねんごろにこまかしう風雅の事を評論まうさうと云心なり」
こまかし‐さ
〘名〙
〘形口〙 「こまかい(細)」の変化した語。
※洒落本・角雞卵(1784か)暁鐘の実情「コレこまっかいのが八つあるよ」
〘名〙 (形動) くわしいこと。こまかいこと。こまごまとしてわずらわしいこと。また、そのさま。〔文明本節用集(室町中)〕
※足利本論語抄(16C)雍也第六「人に上中下の性アルぞ。上中下を細に分に分くれば九品ぞ」
[1] 〘語素〙 名詞に付いて、「わずかな」「小さい」「こまかい」などの意を添える。「さざれいし」「さざれなみ」「さざれがい」など。〔名語記(1275)〕
[2] 〘名〙 「さざれいし(細石)(一)①」の略。
※現存六帖(1249‐50頃)「さざれふみいざ行きてみむ佐保路なる河そひ柳もえわたるらし〈真観〉」
[補注]細小の意の「ささ」に形状言であることを示す「ら」をつけた「ささら」の母音交替形と考えられる。ただ「さざれ石」「さざれ波」などの第二音節が上代において濁音であることからすると、「ささら」の第二音節は清音と推定されるので、この点で問題が残る。→「ささらなみ」の
[1] 〘語素〙 (形容詞「ほそい」の語幹相当部分)
[一] 名詞、形容詞、動詞などの上に付く。
① ふとさが少ない意を表わす。「ほそ縄」「ほそ首」「ほそなが」「ほそづくり」など。
② 幅が狭い意を表わす。「ほそ川」「ほそ道」など。
③ こまかい、小さい意を表わす。「㸅(ほそくず)」など。
④ かすかな、わずかな、か弱いなどの意を表わす。「ほそ声」「ほそもとで」「ほそうで」など。
⑤ 情のこまやかな意を表わす。「ほそことば」など。
[二] (連濁して「ぼそ」となる) 名詞、情態を表わす造語要素などの下に付いて、名詞・形容動詞を作り、細いもの、細いさまの意を表わす。「ひわぼそ」「腰ぼそ」「中ぼそ」「ごくぼそ」など。
[2] 〘名〙
① 「ほそざお(細棹)」の略。
〘形口〙 ほそ・し 〘形ク〙
① 長く延びるものの断面や幅が小さい。
(イ) 立体的なものの、さしわたし・直径が小さい。肢体などがやせている。太くない。
※大智度論天安二年点(858)「或は指繊長く、或は腹失(ホソシ)
(ロ) 平面的なものの、さしわたし・幅が狭い。広くない。
※万葉(8C後)一九・四一九二「青柳の 細(ほそき)眉根を 笑(ゑ)みまがり」
② 体積が小さい。こまかい。小さい。
※成唯識論寛仁四年点(1020)「至りて細(ホソイ)こと一の極微のごとし」
③ 物の量、力などが少ない。かすかである。わずかである。
(イ) 音声が小さい。騒音の少ない澄んだ感じの音色について用いることもある。
※書紀(720)天智即位前元年是歳(北野本訓)「灰変へて孔(あな)に為(な)りて、細(ホソキ)(おと)有り。鳴鏑(なるかぶら)の如し」
(ロ) 気体状・液体状のものが、量的に少なく、盛んでない。
※枕(10C終)一四二「庭燎(にはび)の煙のほそくのぼりたるに」
(ハ) 一般に物事の程度が弱々しい。事業、運勢などが隆盛でない。
※大鏡(12C前)三「このおとどいとやむごとなくおはしまししかど、御すゑほそくぞ」
④ 和歌・連歌などで、作風・感受性が繊細である、発想や表現がこまやかでなだらかである。
※無名抄(1211頃)「春夏は太く大きに、秋冬はほそくからび、恋旅は艷に優しくつかうまつれ」
⑤ 射芸の語。張弓の弦と弓との間の距離が狭い。
ほそ‐さ
〘名〙
〘自ラ五(四)〙
① 細い状態になる。細くなる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※野分(1907)〈夏目漱石〉七「手の甲の、五つに岐れた先の、次第に細まりて且つ丸く」
② 声や音などが小さくなる。
※巷談本牧亭(1964)〈安藤鶴夫〉ある初夏に「ときどき、すうっと音が細まり、〈略〉また、しばらくは聞こえるというラジオである」
〘他マ下一〙 ほそ・む 〘他マ下二〙
① 細くする。長い物の断面や幅などを小さくする。
※狭衣物語(1069‐77頃か)三「扇打ちならしつつ、いなごまろは、拍子うち、きりぎりすはなど、ほそめつつ、首筋ひき立てて、折れ返りかひろぐ側顔の」
※エオンタ(1968)〈金井美恵子〉一一「目を細めてみると」
② 音声・灯火などの量・勢いを小さく弱くする。
※和英語林集成(初版)(1867)「コエヲ hosome(ホソメ)テ イウ」
※琴のそら音(1905)〈夏目漱石〉「出過ぎた洋燈(ランプ)の穂を細めながら」
(動詞「ほそる(細)」の連用形の名詞化)
[1] 〘名〙
※仮名草子・色音論(1643)下「われらごときのせんどうは、おきにてうたふふなうたの、くがにはほそりかたはちを、うたはぬ人もなかりけり」
② 忍びの者。間諜。
※浮世草子・古今堪忍記(1708)七「軍法に竊盗といひ、忍びの者と名づけ、ほそりといふも、此道に鍛練せし党をいふとぞ」
③ ほっそりとしていること。
※俳諧・小町踊(1665)春上「なりふりやほそりすはえの梅の花〈立圃〉」
[2] 三味線組歌の曲名。調子は三下がり。細り節のうちの下総ほそりからきたもの。
〘自ラ五(四)〙
① やせてほそくなる。
※源氏(1001‐14頃)柏木「いとど小さうほそり給て」
② ものの先、端などがほそくなる。
※源氏(1001‐14頃)初音「髪の裾、すこしほそりて、さはらかにかかれるしも、いともの清げに」
③ 気力、体力などが弱くなる。弱り衰える。
※三体詩素隠抄(1622)一「武士なれども、心がほそりて、看花詩やなんどをも、吟ずるかぞ」
※夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第二部「彼自身の食は次第に細るばかりで」
④ 音声・灯火など、ものの量や勢いなどが小さく弱くなる。
※俳諧・曠野(1689)員外「疱瘡㒵の透とをるほど歯のしろき〈越人〉 唱哥はしらず声ほそりやる〈嵐雪〉」
〘形ク〙 ⇒ほそい(細)

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