デジタル大辞泉 「絡繰り」の意味・読み・例文・類語 から‐くり【絡繰り/機=関】 1 糸やぜんまい、水力などを応用し、精密な細工や仕掛けによっていろいろなものを動かすこと。また、その物。2 機械などが動く原理。構造。仕組み。「分解して―を調べる」3 巧みに仕組まれたこと。計略。たくらみ。「―を見破る」4 「絡繰り人形」の略。5 「絡繰り覗のぞき」の略。[類語]トリック・機械・機器・機具・器具・利器・装置・機関・仕掛け・マシン・メカニズム 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「絡繰り」の意味・読み・例文・類語 から‐くり【絡繰・機関】 〘 名詞 〙 ( 動詞「からくる(絡繰)」の連用形の名詞化 )① 糸などであやつって動かすこと。あやつり。また、糸などの仕掛けで動くもの。あやつりじかけ。[初出の実例]「此綱を引けば杖が上る。又ゆるむれば打つ。〈略〉殊の外能いからくりじゃ」(出典:虎寛本狂言・瓜盗人(室町末‐近世初))② 仕掛け。仕組み。構造。[初出の実例]「ゴサクシャノ チャウジャウ ノ caracuri(カラクリ) ヲモッテ ツクリイダシタマウト キコエタリ」(出典:信心録(ヒイデスの導師)(1592)一)「天地気中の機関(カラクリ)」(出典:随筆・北越雪譜(1836‐42)初)③ 工夫をこらして物事を仕組むこと。細工。計略。たくらみ。[初出の実例]「京都より使者として、からくりに、鏡屋罷下由候」(出典:上井覚兼日記‐天正一四年(1586)一〇月一〇日)「小春殿に不心中芥子(けし)程もなけれ共、二人の手を切らせしは此のさんがからくり」(出典:浄瑠璃・心中天の網島(1720)中)④ 表面だけを巧みにやりくりすること。やりくり身上(しんしょう)。[初出の実例]「からくりを忰にゆづり若隠居」(出典:雑俳・柳多留‐一〇二(1828))⑤ 「からくりにんぎょう(絡繰人形)①」の略。[初出の実例]「此ごろは、人形つかいの上手ありて、からくりなをしたるゆへに、くびもすこし、うごくやうにおもはる」(出典:評判記・野郎虫(1660)花井浅之丞)⑥ 「からくりのぞき(絡繰覗)」の略。[初出の実例]「楊弓のカッチリちりりんに胸をびくつかせ、からくりの太鼓に気をぬかれて」(出典:洒落本・辰巳之園(1770)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例