総模様(読み)ソウモヨウ

デジタル大辞泉 「総模様」の意味・読み・例文・類語

そう‐もよう〔‐モヤウ〕【総模様】

女性和服で、全体に施される模様。また、その模様のある着物。→裾模様

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「総模様」の意味・読み・例文・類語

そう‐もよう‥モヤウ【総模様・惣模様】

  1. 〘 名詞 〙 女性の衣服全体に描かれた絵柄。また、その衣服。衣服の肩、袖から裾の部分まで、前後左右全体に模様を入れる。
    1. [初出の実例]「総模様尻のあたりへ橋をかけ」(出典:俳諧・武玉川(1750‐76)一六)
    2. 「紫縮緬の裾模様だの、惣模様(ソウモヤウ)だの」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「総模様」の意味・わかりやすい解説

総模様
そうもよう

小袖(こそで)模様の一形式肩裾(かたすそ)模様とか褄(つま)模様など、小袖の限られた部分にのみ模様を置き、他を無地のまま残した形式に対して、小袖全面に模様を配したものをいう。広義に解釈すれば、亀甲(きっこう)とか格子など比較的単純な型を繰り返し、小袖全体をくまなく埋め尽くした形式も含まれるが、普通一般には、小袖をあたかも1枚の画布に見立て、これに御所解(ごしょどき)模様や風景模様など、絵画的な性格の濃厚な模様を表した観賞的な小袖模様をいう。

村元雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android