(読み)ル

デジタル大辞泉 「縷」の意味・読み・例文・類語

る【縷】[漢字項目]

[音]ル(呉)(漢)
細々と連なる糸筋。「一縷
細く、途切れずに続くさま。こまごまとしたさま。「縷言縷述縷説縷陳縷縷
ぼろ。「襤縷らんる

る【×縷】

細い糸。糸すじ。
青煙―の如く立ち昇るを見る」〈独歩・入郷記〉

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精選版 日本国語大辞典 「縷」の意味・読み・例文・類語

る【縷】

  1. 〘 名詞 〙 糸すじ。糸。
    1. [初出の実例]「只両域の間に縷の如き幻境が横はる」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉三)
    2. [その他の文献]〔蘇軾‐前赤壁賦〕

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普及版 字通 「縷」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] ル・ロウ
[字訓] いと・きぬ・くる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は婁(ろう)。婁は婦人の髪をたばね重ねた形。〔説文十三上に「綫(いと)なり」とあり、〔孟子、尽心下〕に「布縷(ふる)の征(税)」という語がみえ、布や糸などの生産品に課税した。長い糸であるから、縷言・縷述のようにいう。

[訓義]
1. いと、いとすじ、ながいもの。
2. きぬ、きれ。
3. くる、たぐる、たぐりまく。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕縷 奴岐(ぬき)、、伊止万豆不(いとまつふ)、、奴布(ぬふ)〔名義抄〕縷 イトスヂ・クハシ・ツバビラカニ・ヨル・クル・ナガサ・ホソシ・ツブサニ

[熟語]
縷衣縷解縷膾縷挙・縷金・縷言縷綵・縷細・縷述縷析縷切・縷説・縷陳縷綿縷絡・縷縷
[下接語]
衣縷・一縷・煙縷・金縷・細縷・綵縷・糸縷・絮縷・鍼縷・千縷・線縷・繊縷・帛縷・万縷・微縷・布縷・羅縷藍縷・襤縷・柳縷

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