一縷(読み)いちる

精選版 日本国語大辞典「一縷」の解説

いち‐る【一縷】

〘名〙 一本のすじ。また、そのように細くわずかなもの。転じて、きわめてわずかなつながり、おぼつかないさま、絶えようとするさまなどのたとえにも用いる。
※正法眼蔵(1231‐53)袈裟功徳「龍もし一をうれば、三熱をまぬかる」
※家(1910‐11)〈島崎藤村〉下「一縷の希望を夫に繋ぎながら」

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デジタル大辞泉「一縷」の解説

いち‐る【一×縷】

1本の糸。また、そのように細いもの。
「船は―の黒烟を波上に残し」〈鉄腸・南洋の大波瀾〉
ごくわずかであること。ひとすじ。「一縷望みを残す」
[類語](2ほのかささやかわずか幾ばくせいぜいたかだかたかが微塵みじん些細ささいまばらいささかほんのあるかなきかちょっと一抹少し心ばかりしるしばかり形ばかり少ない少少いくらかいくぶんややちとちっとちょっぴりなけなし若干心持ち気持ち多少二三少数少量僅僅きんきん数えるほどたったただ少なめ軽少軽微微弱微微微少僅少きんしょう些少さしょう最少微量ちびちびひとつまみひと握りすずめの涙ちょこっとちょこんとちょっこりちょびちょびちょびっとちょぼちょぼちょろりちょんびりちょんぼり爪のあか寸毫すんごうプチ末梢的二次的二義的副次的瑣末さまつ枝葉枝葉末節些事さじ細事小事細かい細細しい煩瑣はんさ瑣瑣ささ区区ちょっとした取るに足りないたわいない何でもない愚にもつかぬ益体も無いらちも無い高が知れる些些ささ末節無駄事雑事つまらない無意味下らない問題外部分的派生的卑小眇眇びょうびょうよし無いトリビアル

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普及版 字通「一縷」の解説

【一縷】いちる

ひとすじの糸。漢・枚乗〔書を上(たてまつ)りて呉王を諫むる書〕夫(そ)れ一縷のを以て、千鈞重き(か)く。~甚だ愚なるの人と雖も、ほ其の將(まさ)にえんとするを哀しむを知る。

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