羽合温泉(読み)はわいおんせん

日本歴史地名大系 「羽合温泉」の解説

羽合温泉
はわいおんせん

[現在地名]羽合町上浅津

東郷とうごう池の西岸に位置する。もとは浅津あそづ温泉と称されたが、昭和五三年(一九七八)に現在の名称となった。天保一四年(一八四三)上浅津村が東郷池中から湧出した温泉の利用を鳥取藩に求めたところ、藩は同村が薪採取など農間余業に不自由しているという理由で許可しており(在方諸事控)、これが当温泉の起りとみられる。明治一九年(一八八六)石州の旧士族幸助が上浅津の湖岸掘削を行い、現在地で採湯に成功したといわれる。「東伯郡誌」には「浅津温泉ハ、明治三五年五月ノ発見ニ係ル」と記し、「鳥取県統計書」には同三七年の記事として「浅津ノ湯」をあげ、温度は上部摂氏五九度、下部四五度、泉質塩とあり、同三五、六年頃から温泉場として知られるようになったものであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「羽合温泉」の意味・わかりやすい解説

羽合温泉
はわいおんせん

鳥取県中部,湯梨浜町羽合の東郷池西岸にある温泉。かつては浅津 (あそづ) 温泉と呼ばれた。源泉湖底にある。食塩泉で,泉温は 42~60℃。神経痛リウマチ,胃腸病に効能がある。国民宿舎,老人保養施設があり,水郷情緒が豊かで,三朝 (みささ) 東郷湖県立自然公園に属する。

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