能力主義(読み)のうりょくしゅぎ(英語表記)ability principle

日本大百科全書(ニッポニカ)「能力主義」の解説

能力主義
のうりょくしゅぎ
ability principle

人事管理の基本原則の一種で、各人の職務遂行能力を基礎にして、採用、配置、昇進、考課、給与、教育訓練を行うことをいう。能力主義以外の人事管理の基本原則には、年功主義と業績主義がある。能力主義は、学歴と年齢を基準とする年功主義に比べれば一歩前進であるが、属人的要素によって人間を処遇する点では年功主義と変わらない。能力の測定評価と担当職務の所要能力が完全に一致すればよいが、能力の測定評価には伝統的な価値基準である学歴や年齢が影響しやすく、職務との適合も容易ではない。能力以下の職務を担当する場合には能力の遊休と過大給与が生じ、逆の場合には反対の結果を生む。

[森本三男]

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デジタル大辞泉「能力主義」の解説

のうりょく‐しゅぎ【能力主義】

能力を重視して、人を評価すること。特に、労働者の報酬昇進を、個人の能力を重視して行うこと。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「能力主義」の解説

能力主義
のうりょくしゅぎ
merit system

個人の能力評価に重点をおいて昇進,昇給を決定する考え方。これまで日本の企業の特徴とされてきた年功序列制学歴主義といった属人的要素による評価と対照をなす。

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世界大百科事典内の能力主義の言及

【昇進制度】より

…しかし高学歴化が進展した現在,この旧来の昇進基準(学歴主義,年功序列)は再考されつつある。新しい時代にふさわしい昇進基準として,能力主義が提唱されている。能力の評価のために最も広く用いられている方法は,人事評価システムであり,さらに昇進試験あるいはアセスメントを加味する例も多くなってきている。…

※「能力主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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