この疾患の臨床概念は一定せず、最近ではこのような漠然とした診断名は用いないほうがよいとされている。その理由は、脳動脈硬化が存在しても臨床症状を示すとは限らず、神経症状が出現するときは、むしろ小さな脳梗塞(こうそく)が点在する多発性小梗塞あるいは多発性梗塞痴呆(ちほう)と診断したほうがよいと考えられるからである。しかし、高齢者で、頭痛、頭重、のぼせ、めまい、手足のしびれ、物忘れ、疲労感を訴え、精神症状として見当識(時・所・人ならびに現在の状況を正しく了解する能力)、計算力、知能の低下を示すが、病識は保たれ、人格の崩壊はなく認知症とまではいかない患者を「いわゆる脳動脈硬化症」と診断する医師もいる。
[荒木五郎]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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