急性結膜炎で、とくに膿性分泌が多いものをいう。淋(りん)菌による結膜炎がその代表的なものである。眼瞼(がんけん)と結膜は赤くはれて、膿(のう)がぬぐったあとからすぐに湧(わ)くように出てくる。成人の淋菌性結膜炎は進行が早く、角膜も冒されて重篤となる。新生児が産道で母体の淋菌に感染すると、新生児膿漏眼となる。これを予防するため、出生直後に硝酸銀を点眼する方法をクレーデ法という。淋菌性膿漏眼は病勢が激しく、かつては風眼(ふうがん)とよばれた。なお、新生児にはほかに、トラコーマと同種で異型のクラミジアでおこる封入体性膿漏眼がある。これも性器に感染していた病原体が産道で新生児の目に感染するためである。
[内田幸男]
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…母親が感染している新生児では,産道を通る際に感染し出生直後より強い症状を呈する。これを新生児膿漏眼というが,これを予防するために,出産直後に新生児の眼にクレーデ点眼を行う。大人では陰部からの直接感染による。…
※「膿漏眼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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