自然テルル(読み)しぜんてるる(英語表記)tellurium

翻訳|tellurium

日本大百科全書(ニッポニカ) 「自然テルル」の意味・わかりやすい解説

自然テルル
しぜんてるる
tellurium

金属元素鉱物のひとつ。浅熱水性金・銀鉱床中に産し、金・銀テルル化鉱物を伴うこともあり、脈石鉱物は石英で、重晶石を伴うことがある。自然テルルを含む石英脈は多く微粒のテルル石による黄色の染み込みをもち、テルルの存在の目印となる。北海道札幌市手稲(ていね)鉱山閉山)、静岡県下田(しもだ)市河津(かわづ)鉱山(閉山)のものは世界的に有名で、とくに前者からは錐(すい)面の発達した六角柱状の結晶が知られている。

加藤 昭]


自然テルル(データノート)
しぜんてるるでーたのーと

自然テルル
 英名    tellurium
 化学式   Te,Au,Hg,Fe
 少量成分  Se
 結晶系   三方
 硬度    2~2.5
 比重    6.23
 色     錫白
 光沢    金属
 条痕    灰
 劈開    三方向に完全
       (「劈開」の項目を参照
 その他   Ag,Pd,Pt,Biなどを含むものが報告されているがTe91.36%にしか達せず,確実ではない

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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