自然ルテニウム(読み)しぜんるてにうむ(その他表記)ruthenium

翻訳|ruthenium

日本大百科全書(ニッポニカ) 「自然ルテニウム」の意味・わかりやすい解説

自然ルテニウム
しぜんるてにうむ
ruthenium

元素鉱物白金族元素鉱物ルテニウムがもっとも多量に含まれる合金鉱物は長く知られていなかったが、1974年(昭和49)鹿児島大学教授の浦島幸世(ゆきとし)らによって北海道深川(ふかがわ)市雨龍(うりゅう)川産の砂鉱中から発見された。自然ルテニウム系。同系には、白金元素鉱物で六方晶系に属する自然オスミウムのほか、ルテニイリドスミン(オスミウム・イリジウム・ルテニウムの合金)が含まれる。自形は六角板状。超顕微鏡的。

 直接共存鉱物はルテニリドスミンrutheniridosmine(化学式(Os,Ir,Ru))、自然白金。命名は元素ルテニウムがそのまま用いられる。ルテニウムの語源はラテン語でロシアの古名ルーテニアRutheniaに由来する。

加藤 昭]


自然ルテニウム(データノート)
しぜんるてにうむでーたのーと

自然ルテニウム
 英名    ruthenium
 化学式   Ru。原産地のものは(Ru1.47Ir0.18Rh0.16Pt0.11Os0.06Pd0.01Fe0.01)
 少量成分  Ir,Rh,Pt,Os,Pd,Fe
 結晶系   六方
 硬度    純粋な金属ルテニウムのビッカース硬度から逆算すると6.5~7となる
 比重    12.44
 色     錫白
 光沢    金属
 条痕    未記載
 劈開    未記載
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

最新 地学事典 「自然ルテニウム」の解説

しぜんルテニウム
自然ルテニウム

ruthenium

化学組成Ruの鉱物。端成分88%以上のものは報告されていない。六方晶系,空間群P63/mmc,格子定数a0.27058nm, c0.42819,単位格子中2原子含む。銀白色,金属光沢。硬度6.5,比重12。1976年,浦島幸世により北海道幌加内産の白金族元素鉱物砂鉱として桜井鉱物標本に保存されていた試料中から発見された。日本人の発見した最初の元素鉱物。1991年白金族元素鉱物の定義が改められ,一つの相について,結晶系が同一であるかぎり,最高の含量を示す元素名だけがその鉱物名として用いられるようになった。そのため,1989年に提唱されたイリドロドルテニウム(iridrhodruthenium)は自然オスミウムと呼ばれることとなった。命名は元素名にちなむ。なお,ルテニウムの語源は,この元素が最初に発見された砂鉱の産地Uralのある国名ロシアのラテン語の別名Rutheniaに由来。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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