芋蔓(読み)イモヅル

精選版 日本国語大辞典 「芋蔓」の意味・読み・例文・類語

いも‐づる【芋蔓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ヤマノイモ、またはサツマイモの蔓。
    1. [初出の実例]「洲浜(すはま)に籬(ませ)ゆひてなでしこ多く植ゑたり、その籬にはひたるいもづるの葉に」(出典:寛和二年皇太后詮子瞿麦合(986))
  3. ( 薩摩国は日本のサツマイモの最初の産地であるところから ) 明治時代の、旧薩摩藩の藩閥の異称。
  4. 閥とか縁故とかをたよって出世すること。〔かくし言葉の字引(1929)〕
  5. 薩摩新刀、新々刀に見られる刀剣の焼刃中の芋蔓状の沸(にえ)のかたまり。
  6. 一つの事柄から関連する事柄を見つけ出す手がかり。また、一つの事柄と他の事柄を結びつける関係。
    1. [初出の実例]「《進歩的文化人》のいもづるをたぐることを仕事とした」(出典:パルタイ(1960)〈倉橋由美子〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android