蕗の薹(読み)フキノトウ

関連語 其角

精選版 日本国語大辞典 「蕗の薹」の意味・読み・例文・類語

ふき【蕗】 の 薹(とう・と)

  1. 蕗の若い花茎。香気とほろ苦い味が喜ばれ、焼いたり蕗味噌(ふきみそ)にしたりして賞味される。ふきのじい。ふきのしゅうとめ。《 季語・春 》 〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「むめの木や此一筋を蕗のたう〈其角〉」(出典:俳諧・猿蓑(1691)四)

蕗の薹の語誌

( 1 )トウは野菜などの花茎が伸びて食用にならなくなることをいう「トウが立つ」からではなく、「蕗〈略〉花訓布木乃登宇」〔本朝食鑑‐三〕とあるようにフキノトウで花全体を指すものと意識されていたものと思われる。
( 2 )近世に入るとフキノシュウトメという呼称が広まったようで、その語源について苦味があるからとか、「麦と姑は踏むが良い」といって寒冷地で土を割る頃踏みつける習慣によるなどといわれるが、定かではない。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む