芳村孝次郎(読み)ヨシムラ コウジロウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「芳村孝次郎」の解説

芳村 孝次郎(4代目)
ヨシムラ コウジロウ


職業
長唄唄方

旧名・旧姓
相葉

別名
初名=芳村 孝松,前名=芳村 三十郎,別名=芳村 孝十郎(3代目),大薩摩 一宝斉

生年月日
天保4年

経歴
川越屋の養子となり芳村姓。2代目芳村孝次郎の門弟。安政末守田座に、慶応年間に同座で二枚目に進み、明治4年3代目芳村孝十郎を継ぎ、9年春木座で立唄に昇進した。生前から孝次郎名を希望しており、没後の45年芳村7代家元銀座伊三郎から3代目孝十郎の実子岡安喜千三郎に父の霊前に4代孝次郎名を贈ることを許され、家元から一札を授与され4代目に数えられた。

没年月日
明治35年 12月15日 (1902年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「芳村孝次郎」の解説

芳村孝次郎(2代) よしむら-こうじろう

?-1870 江戸時代後期の長唄唄方。
一説に文化10年(1813)生まれ。2代富士田千蔵の門弟で,富士田千吉と名のり,弘化(こうか)元年江戸中村座に初出座し,翌年2代富士田吉太郎と改名。のち初代芳村孝次郎の養子となり,嘉永(かえい)3年2代孝次郎を襲名して立唄となる。目がおおきく,目玉孝次とよばれた。明治3年2月27日死去。本姓桑野

芳村孝次郎(初代) よしむら-こうじろう

1766-1853 江戸時代後期の長唄唄方。
明和3年生まれ。僧侶(そうりょ)の出とされる。2代芳村伊三郎の門弟となり,文化5年の江戸森田座番付からその名がみえはじめ,10年立唄となる。髪をおおきな糸鬢奴(いとびんやっこ)にゆっていたので奴孝次とよばれた。嘉永(かえい)6年3月25日死去。88歳。本名は奥山孝次郎。後名は芳村太賀。

芳村孝次郎(4代) よしむら-こうじろう

1833-1902 幕末-明治時代の長唄唄方。
天保(てんぽう)4年生まれ。2代芳村孝次郎の門弟で,芳村孝松と名のり江戸守田座に出座した。慶応のころ芳村三十郎とあらため,明治4年3代芳村孝十郎を襲名,のち立唄となる。明治35年12月15日死去。70歳。没後の45年家元から4代孝次郎の名跡をおくられた。本姓は相葉。

芳村孝次郎(3代) よしむら-こうじろう

1817-1895 江戸後期-明治時代の長唄唄方。
文化14年10月25日生まれ。2代芳村孝次郎の門弟で,2代芳村孝十郎と名のり,江戸市村座で立唄格となる。明治4年3代孝次郎を襲名した。唄方のかたわら提灯(ちょうちん)屋をいとなんでいたので提灯屋孝次とよばれた。明治28年3月29日死去。79歳。本名は善四郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「芳村孝次郎」の解説

芳村孝次郎(3代目) (よしむらこうじろう)

生年月日:1817年10月25日
江戸時代末期;明治時代の江戸長唄の唄方
1895年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の芳村孝次郎の言及

【松永和風】より

…(4)4世(1874‐1962∥明治7‐昭和37) 初め2世杵屋(きねや)六四郎,3世杵屋勝太郎について三味線を学び,のち3世和楓に師事して唄方に転向する。前名5世芳村孝次郎,歌舞伎座専属として活躍。1929年4世和楓をつぎ,31年和風と改めた。…

※「芳村孝次郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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