草衣(読み)ソウエ

デジタル大辞泉 「草衣」の意味・読み・例文・類語

そう‐え〔サウ‐〕【草衣】

草を編むなどしてつくった粗末な衣服隠者・僧などがまとう質素な衣。
「―夕べはだへを隠さざれども」〈謡・関寺小町

そう‐い〔サウ‐〕【草衣】

そうえ(草衣)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「草衣」の意味・読み・例文・類語

そう‐えサウ‥【草衣】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「え」は「衣」の呉音 ) 粗末な材料で作った衣服。わずかに体をおおうやぶれごろも。また、質素な衣。隠者・僧侶道人卑賤の人がまとうもの。そうい。
    1. [初出の実例]「草衣凍民を念ふ、其れ衣ぬるときは則温」(出典:雑談集(1305)五)
    2. 「禅家には玉楼金殿をみがき、卿相・雲客は木食・草衣(サウエ)なれば」(出典太平記(14C後)二四)
    3. [その他の文献]〔遼史‐営衛志上〕

くさ‐ごろも【草衣】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 草で織ってつくった衣。また、粗末な衣。
  3. 草で模様を摺(す)った衣。
    1. [初出の実例]「いにしへを何と忍ぶの草衣、きてしもあらぬかりの世に」(出典:光悦本謡曲・野宮(1470頃))

そう‐いサウ‥【草衣】

  1. 〘 名詞 〙そうえ(草衣)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「草衣」の読み・字形・画数・意味

【草衣】そう(さう)い

粗衣貧士。また隠者。〔世説新語、政事注に引く王隠の晋書〕(沖)寡欲、喜(この)んで經を論ず。袍(をんばう)、以て憂ひと爲さず。

字通「草」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android