デジタル大辞泉 「華胥の国」の意味・読み・例文・類語 かしょ‐の‐くに〔クワシヨ‐〕【華×胥の国】 《「列子」黄帝から》中国の黄帝が夢の中で見たという、無為自然で治まる理想の国。太平の国。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「華胥の国」の意味・読み・例文・類語 かしょ【華胥】 の 国(くに) ( 「列子‐黄帝」にある故事 ) 中国古代の天子、黄帝が昼寝の夢に見たという理想郷。人々は自然に従って生き、物欲、愛憎なく、生死にも煩わされないで、よく治まっていたという楽しい国。黄帝は、この夢を見て悟るところがあり、以後、国が自然に治まったという。[初出の実例]「夢の中に華胥の国に至り、天下を治め給ひし黄帝は聖人ならずや」(出典:浄瑠璃・天神記(1714)一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「華胥の国」の解説 華胥の国 理想的な世の中のこと。また、心地よい夢の世界のこと。 [使用例] それでも天国や華胥の国に生れ変ろうとするよりはずっと可能なことである[谷崎潤一郎*異端者の悲しみ|1917] [由来] 「列子―黄帝」に載っている話から。中国古代の伝説上の王、黄帝は、即位して三〇年の間、政治がうまくいかず、悩んでいました。そんなあるとき、昼寝をして「華胥氏の国」へと行った夢を見ます。その国では、身分の上下はなく、物欲もなければ愛憎もなく、自然のままに人々が暮らしていました。夢から覚めた黄帝は悟るところがあり、以後、国は自然のままに治まったということです。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報