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藤原実方 ふじわらの さねかた

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

藤原実方 ふじわらの-さねかた

?-998 平安時代中期の官吏,歌人。
藤原定(貞)時の子。母は源雅信の娘。叔父藤原済時(なりとき)の養子。左近衛(さこんえの)中将となり,長徳元年陸奥守(むつのかみ)をかねる。長徳4年12月任地で死去。貴公子の陸奥赴任はおおくの説話を生んだ。中古三十六歌仙のひとり。「拾遺和歌集」以下の勅撰集に67首がはいっている。家集に「実方朝臣(あそん)集」。
【格言など】かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひを(「小倉百人一首」)

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朝日日本歴史人物事典の解説

藤原実方

没年:長徳4.12(998)
生年:天徳4頃(960)
平安時代の歌人。左大臣師尹の孫。父は侍従定時,母は左大臣源雅信の娘。父の早世のためか叔父済時の養子となった。侍従,左近衛中将などを歴任したのち,長徳1(995)年に陸奥守となって赴任し,任地で没した。『拾遺集』以下の勅撰集に67首が入集。藤原公任大江匡衡,また恋愛関係にあった女性たちとの贈答歌が多く,歌合など晴れの歌は少ない。慣習にこだわらない大胆なふるまいが多く,和歌のほか,すぐれた舞人としても活躍,はなやかな貴公子として清少納言など多くの女性と恋愛関係を持った。奔放な性格と,家柄に比して不遇だったことから,不仲だった藤原行成と殿上で争い,相手の冠を投げ落として一条天皇の怒りを買い「歌枕見てまゐれ」といわれて陸奥守に左遷されたという話などが生まれ,遠い任地で没したことも加わって,その人物像は早くからさまざまに説話化された。

(山本登朗)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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大辞林 第三版の解説

ふじわらのさねかた【藤原実方】

?~998) 平安中期の歌人。中古三十六歌仙の一人。叔父済時の養子。正四位下左中将。陸奥守として下向、任地で没。風流な貴公子として知られ、多くの女性との贈答歌を残す。「拾遺和歌集」以下の勅撰集に六七首入集。家集「実方集」

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

藤原実方
ふじわらのさねかた
(?―998)

平安中期の歌人。定時(貞時)の子。母は左大臣源雅信の女(むすめ)。父の早世により叔父の藤原済時(なりとき)の養子となった。中古三十六歌仙の1人。侍従、右馬頭(うまのかみ)、左近中将を経て、995年(長徳1)陸奥守(むつのかみ)に任じ、そのまま任地で客死した。陸奥守任官については諸説あって不明であるが、後世、実方と行成(ゆきなり)が口論した際、主上が実方の粗暴なふるまいをとがめて「歌枕(うたまくら)見てまいれ」と断じて下命した(『古事談』ほか)という伝説も派生した。風流貴公子的な一面があり、藤原道綱、道信(みちのぶ)、源重之(しげゆき)らと親交を結んだ。『百人一首』の「かくとだにえやはいぶきのさしも草さしも知らじな燃ゆる思ひを」の作者でもある。家集に『実方朝臣(あそん)集』があり、清少納言(せいしょうなごん)と恋愛関係にあったことを示す贈答歌がみられる。[川村晃生]

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世界大百科事典内の藤原実方の言及

【阿古屋松】より

…成経は備中に流されたので,備前の父の配所を聞くと片道12~13日の遠さと答えられ,備中・備前は元来は同国なのにわざとごまかすのかと慨嘆した(〈折リ声〉)。昔は出羽・陸奥も同国で,陸奥に流された藤原実方(さねかた)の中将が名所の阿古屋松を探したとき,出会った老人に聞くと,陸奥は昔の国名で今の出羽にあるのだと言われ,国を越えて見に行ったという(〈中音・初重(しよじゆう)〉)。(2)能の曲名。…

【スズメ(雀)】より

…害虫を捕食する反面,農作物に群がって甚大な被害を与え,農民生活を脅かす害鳥でもある。その一種のニュウナイスズメは終生蔵人頭になれずに遠流の地で死んだ摂関家出身の歌人藤原実方(?‐998)の亡魂が化したものとする俗説がある。農民はスズメを駆除するために田畑にかかし,鳴子などを備えつけ,小正月の〈鳥追〉の行事でその一掃を願った。…

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