虚仮(読み)コケ

デジタル大辞泉 「虚仮」の意味・読み・例文・類語

こ‐け【虚仮】

[名]
思慮の浅いこと。愚かなこと。また、その人。「虚仮一念
仏語。真実でないこと。外面と内心とが一致しないこと。
[接頭]名詞などに付く。
見せかけだけで中身のない意を表す。「虚仮おどし」「虚仮おどかし」
むやみやたらにすることや、そのような状態であることをけなしていうのに用いる。「虚仮いそぎ」「虚仮惜しみ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「虚仮」の意味・読み・例文・類語

こ‐け【虚仮】

  1. ( 「こ」「け」は、それぞれ「虚」「仮」の呉音 )
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 )
    1. 仏語。真実でないこと。また、外面と内心とに相違があること。また、そのさま。
      1. [初出の実例]「外には、賢善精進の相を現し、内には虚仮をいだくことをえざれ」(出典:法然消息文(1212頃)御消息)
    2. 思慮、内容などが浅いこと。深みのないこと。また、そのさま。浅薄。
      1. [初出の実例]「但、泣かれぬると云ふ詞こそ、あまりにこけ過ぎて、いかにぞやおぼえ侍れ」(出典:無名抄(1211頃))
    3. 愚かなこと。また、その人やそのさま。ばか。まぬけ。
      1. [初出の実例]「座敷の興に物語をせんとする者あれば、傍(かたはら)より、こけ、こけといひて評したる時に」(出典咄本醒睡笑(1628)八)
  3. [ 2 ] 〘 接頭語 〙 名詞などにつけて、やたらにするさまをけなしていうのに用いる。「こけいそぎ」「こけおしみ」「こけみれん」など。

きょ‐か【虚仮】

  1. 〘 名詞 〙
  2. みせかけばかりで内容のないこと。うそ、いつわり。
    1. [初出の実例]「無一毫虚仮、無一毫偽飾、正是誠」(出典:語孟字義(1705)下)
    2. [その他の文献]〔墨子‐修身〕
  3. ( ━する ) 品位価値などを下げること。〔英和記簿法字類(1878)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「虚仮」の読み・字形・画数・意味

【虚仮】きよか

かりそめ。

字通「虚」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android