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虚数 きょすうimaginary number

翻訳|imaginary number

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

虚数
きょすう
imaginary number

理念的な数という意味でこの名が用いられている。数は,2次あるいは3次の方程式を解くときに,負数の平方根の形を導入しなければならないところから起った。いま i という数を導入し,i2=-1 と定める。この性質をもつ i を虚数単位と呼ぶ。実数 b とこの i によって,bi という形で表現された数を虚数という。また,ab を実数として,abi の形の数をつくると,これは複素数であるが,これを虚数ということもある。その場合は,bi の形の数を純虚数という。虚数が形式的に活用されるようになったのは 18世紀だが,19世紀の初期になって複素数を幾何学的に表現することができるようになり,虚数の実在性,有効性が認められるようになった。

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デジタル大辞泉の解説

きょ‐すう【虚数】

実数でない複素数。abia, bは実数、b≠0 iは虚数単位)の形で表される。→実数

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百科事典マイペディアの解説

虚数【きょすう】

広義には実数でない複素数。つまり虚数単位(式1)と二つの実数a,bで表される複素数a+biのうち,b≠0のものをいう。狭義にはa=0,b≠0のときで,特に純虚数という。

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デジタル大辞泉プラスの解説

虚数

ポーランドの作家スタニスワフ・レムのメタフィクション(1968)。

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世界大百科事典 第2版の解説

きょすう【虚数 imaginary number】

複素数abi(iは虚数単位,a,bは実数)でb≠0となるものを虚数という。またbiの形の複素数を純虚数と呼ぶ。0は虚数でなくて純虚数という一見奇妙なことになっている。 虚数は実係数の二次方程式x2axb=0でa2-4b<0となるものの根である。代数方程式f(x)=0の根αが虚数であるときは虚根または虚数解といい,実数であるときは実根または実数解という。は虚数であってx3=1の根であることから1の虚立方根と呼ばれる。

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大辞林 第三版の解説

きょすう【虚数】

〘数〙 複素数のうち実数でないもの。 ↔ 実数複素数

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

虚数
きょすう

実数の範囲では負の数の平方根は求められない。たとえば、二次方程式x2=-1は、実数の範囲では解くことができない。そこで、2乗すれば-1になる数を考えて、それをiという記号で表す。すなわち、

となる新しい数を導入すれば、すべての二次方程式を解くことができる。このiを虚数単位とよび、a、bを任意の実数としてa+biの形に表される数を複素数という。ここで、b≠0である複素数を虚数imaginary number(想像上の数)といい、とくにa=0, b≠0である複素数biを純虚数という。実数real numberは、複素数a+biのb=0の場合をさしていい、したがって、実数は複素数のなかに含まれる。[寺田文行]

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世界大百科事典内の虚数の言及

【数】より

…16世紀になってヨーロッパの数学が急速な発達を始め,17世紀になってG.ライプニッツらにより無限や連続が意識されるようになり,19世紀になって,A.L.コーシー,J.W.デデキント,G.カントルらによって実数概念が確立されたのであり,これは解析学の発展と密接な関連がある。他方,三次方程式の解法に関連して,G.カルダーノが負の数の平方根を利用したのが虚数の導入の最初であるが,数として導入したのでなく,計算の補助手段としての利用であった。虚数と実数を併せたものを数として扱うようになったのは18世紀末ころからであり,先駆的人物がL.オイラー,最重要人物がC.F.ガウスである。…

※「虚数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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