スコットランド民謡による唱歌。原題はAuld lang syne(久しき昔)で、原曲の歌詞はスコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズによって書かれた。1881年(明治14)文部省の音楽取調掛(とりしらべがかり)が編集した『小学唱歌集』初編に「蛍」の題名で収められ、その後広く愛唱されるようになった。日本語の作詞者は不詳。本来の歌詞は4節まであり、皆と別れて国を守るために戦地へ旅立つという、多分に軍国主義的な内容であったが、今日では「蛍の光窓の雪」に始まる第1節、「留まるも行くも限りとて」の第2節のみが歌われ、単に別れを惜しむ歌として卒業式などで歌われ、親しまれている。
[三宅幸夫]
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…亡き乙女にささげる哀傷の歌《ハイランド・メアリー》,魔女カティーサークの跳梁(ちようりよう)する《シャンターのタム》,人間も同じ哀れな仲間と自嘲する《ねずみ》,風刺的な《悪魔へのあいさつ》,俗臭のする《陽気な乞食》などが代表作である。日本でも親しまれている歌曲は,《蛍の光》の原曲《オールド・ラング・ザイン》,《ライ麦畑をこえて》《アフトンの流れ》《恋する娘は赤いバラ》など数多い。詩を知識人の独占物としないで,大衆の心に訴えるものとしたところに,ロマン派の先駆詩人としての彼の価値がある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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