螺髪(読み)らほつ

日本大百科全書(ニッポニカ)「螺髪」の解説

螺髪
らほつ

仏像のうち如来(にょらい)像の頭髪の呼び名。陀(ぶっだ)の姿は人体と違って、「三十二相八十種好」とよばれる優れた点があげられるが、そのなかに「頭髪が青瑠璃(るり)色をして右旋している」とある。これが彫刻では巻き貝のような粒で表され、螺旋状の筋がつくことが多い。この形の髪を髪といい、青色を表現するために群青で彩色するのが普通である。こうした特徴は如来像(大日(だいにち)如来や宝冠弥陀(みだ)、宝冠釈迦(しゃか)などを除く)に限られ、菩薩(ぼさつ)像では普通の髪の毛で髷(まげ)を結う。

[佐藤昭夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「螺髪」の解説

螺髪
らほつ

仏の三十二相の頂髻とともに,仏の頭髪の特有な形式。右回りに螺旋状になっているものをいう。なお螺髪の表現を略したもの, (さい) の目に表わしたもの (→四十八体仏 ) ,旋毛に表わしたもの (橘夫人念持仏) ,ほら貝状に表わしたものなどがある。

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精選版 日本国語大辞典「螺髪」の解説

ら‐ほつ【螺髪】

〘名〙 仏の三十二相の一つ。仏の頭髪の、縮れて巻き毛になっているもの。らはつ。らほち。
※梵舜本沙石集(1283)二「螺髪(ラホツ)出家の形也」

ら‐はつ【螺髪】

※米沢本沙石集(1283)二「果仏の羅髪(ラハツ)は出家の形也」 〔蕭子良‐浄住子・出三界外楽門〕

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百科事典マイペディア「螺髪」の解説

螺髪【らほつ】

仏像の頭髪を表す巻貝状の突起。全部同じ大きさのものを並べる。

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世界大百科事典内の螺髪の言及

【如来】より

…現存作品に見られる形像上の一般的な特色は,およそ次の諸点である。頭頂が1段盛り上がっている(肉髻(にくけい)相),頭髪1本ずつが右回りに貝のように巻いている(螺髪(らほつ)),額の中央に1本の白く長い毛が螺髪のように右回りに巻いている(白毫(びやくごう)相),耳が大きく耳朶(じだ)が長い,手の指の間は水鳥の水かきに似ている(縵網(まんもう)相),輪宝(りんぼう)の形が足の裏(あるいは手のひらにも)に現れる(足下二輪相),胸部に卍字が現れる,両肩が丸々として豊かである(肩円好相),全身が金色である(金色相),全身を包む光が頭部(頭光(ずこう))と身体(身光(しんこう))の背後に表される(丈光(じようこう)相),衣服は大衣(たいえ)を着るが,甲冑のような厳身具は身につけないことなどがおもな特色である。大衣は当初から無地の布として表現され,日本の場合,中世以降でもそれに従った作例が多いが,中国で造像された如来像の中には,大衣に装飾文様を加えた例が見られるようになる。…

※「螺髪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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