デジタル大辞泉
「血で血を洗う」の意味・読み・例文・類語
血で血を洗・う
《「旧唐書」源休伝から》
1 殺傷に対して、殺傷で応じる。「―・う抗争」
2 血のつながっている者どうしが争う。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ち【血】 =で 血(ち)を[=を血(ち)で]洗(あら)う
- ① ( 血で血を洗えば、ますますよごれるところから ) 悪事に悪事をもって対処する。暴力にむくいるのに暴力をもってする。殺傷に対して殺傷をもって報復する。
- [初出の実例]「ある経に、出世の名聞は、たとへば血(チ)を以(モッ)て血(チ)を洗(アラフ)が如しと説けり」(出典:発心集(1216頃か)一)
- 「新旧両教とも血で血を洗う残虐振りを示したことを附言する」(出典:モンテーニュと人喰人(1947)〈渡辺一夫〉二)
- [その他の文献]〔旧唐書‐源休伝〕
- ② 血族どうしが相争う。自分の利益のため、血族の悪事をあばく。
- [初出の実例]「血で血を洗ふ在所川」(出典:浮世草子・本朝桜陰比事(1689)一)
- 「血で血を洗ふは一家の恥辱、と思ひかへして」(出典:読本・南総里見八犬伝(1814‐42)三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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血で血を洗う
暴力に暴力で報復することのたとえ。転じて、血族同士で争うことのたとえ。
[使用例] 故人の弟と嫡子が血で血を洗うように競り合ったことも珍しくなかった[堀田善衛*方丈記私記|1970~71]
[由来] 「[旧唐書]―源休伝」に出て来る、ウイグル族の王のことばから。八世紀、中国の唐王朝が、異民族のウイグル族と争いになり、その王の叔父を殺してしまったことがありました。源休という官僚がその遺体を届けたところ、ウイグルの王は、「おまえの国は私の叔父を殺した。私がまたおまえを殺すのは、ちょうど『血を以て血を洗う(血を使って血を洗い流す)』ようなもので、汚れがますますひどくなるだけだ」と述べて、生きて帰らせたということです。
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報
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血で血を洗う
血でけがれた体を洗うのに、さらに血を用いてますますけがす。悪事に対して悪事で対処する。暴力に暴力で対抗する、殺傷に対して殺傷で報復することなどのたとえ。また、血族どうしで争い合うことのたとえ。
[使用例] 故人の弟と嫡子が血で血を洗うように競り合ったことも珍しくなかった[堀田善衛*方丈記私記|1970~71]
[解説] 「旧唐書―源休伝」にあることば。
〔英語〕Blood will have blood.(血は血を求める)
出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報
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