デジタル大辞泉 「行違う」の意味・読み・例文・類語 ゆき‐ちが・う〔‐ちがふ〕【行(き)違う】 [動ワ五(ハ四)]1 道筋や時間が異なるなどして、互いに相手と出会わないでしまう。いきちがう。「どこで―・ったのか、彼に会えなかった」2 すれちがって互いに違う方向へ行く。いきちがう。「偶然道で―・う」3 意志がうまく通じないで、誤解やくい違いが生じる。ちぐはぐになる。いきちがう。「会話が―・う」[動ハ下二]「ゆきちがえる」の文語形。 いき‐ちが・う〔‐ちがふ〕【行(き)違う】 [動ワ五(ハ四)]⇒ゆきちがう 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「行違う」の意味・読み・例文・類語 ゆき‐ちが・う‥ちがふ【行違】 [ 1 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙① こっちは行き、向こうは来る。すれ違って互いに違う方向に進む。行き交う。いきちがう。[初出の実例]「ゆきちがふ程に、いづくのぞやととひたれば、石山へ、人の御むかへにとぞこたふなる」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)② 時間や経路が違って互いに出会わないでしまう。ゆきたがう。いきちがう。[初出の実例]「御帰洛遊ばさるるやう申し勧めんと為たりしに海陸の道行違(ユキチガ)ひ船より御下向に至りしかば」(出典:近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉七)③ 物事がうまくかみ合わない状態になる。手筈が狂う。いきちがう。[初出の実例]「其の書中に認めし所は武田の口書と少しも行違(ユキチガ)ふ廉なく」(出典:花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中)[ 2 ] 〘 自動詞 ハ行下二段活用 〙 ⇒ゆきちがえる(行違) いき‐ちが・う‥ちがふ【行違】 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙① こちらから行き、あちらから来る。ゆききする。ゆきかう。ゆきちがう。[初出の実例]「さまざまなる人のいきちがふ」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)② すれちがって、互いに異なる自分の方向に進む。わかれる。ゆきちがう。[初出の実例]「使者相望と云は、さきの使と後の使といきちがいいきちがい相望ぞ」(出典:史記抄(1477)八)③ 行き会わない。出くわさない。ゆきちがう。[初出の実例]「Iqichīgota(イキチゴタ) モノデ アロズ」(出典:コリャード日本文典(1632))④ 相互の連絡が不充分だったりして物事の手はずがくいちがう。しっくり合わない。ゆきちがう。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例