健全(読み)けんぜん

精選版 日本国語大辞典「健全」の解説

けん‐ぜん【健全】

〘名〙 (形動)
① からだに悪いところがなく丈夫なこと。器官の機能などが正常であること。健康であること。また、そのさま。達者。
健全学(1867)〈杉田玄端訳〉例言「蓋し『ゲソント』は無病健全の義」
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「内臓を運動させれば自然と胃の働きが健全になる訳だから」
② 物事の状態や考え方などが正常でかたよっていないこと。安定していて堅実なこと。また、そのさま。
※想実論(1890)〈石橋忍月〉二「健全の思、健全の詞感にって現はれ念に随って変ず」
[語誌](1)漢籍に用例は見えず、日本では挙例の「健全学」から、オランダ語 gezond の訳語に使用したことがうかがわれるが、主な蘭日辞書にその訳語は見えない。
(2)明治一〇年代に類義の「衛生」「衛生学」が用いられ始め、二〇年代に一般化するに及んで、「健全学」に代わって「衛生学」が用いられるようになり、「健全」は次第に②のような精神的あるいは抽象的な意味で用いられるようになった。→「えいせい(衛生)」の語誌

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「健全」の解説

けん‐ぜん【健全】

[名・形動]
身心が正常に働き、健康であること。また、そのさま。「健全な発達をとげる」
考え方や行動が偏らず調和がとれていること。また、そのさま。「健全な社会教育」
物事が正常に機能して、しっかりした状態にあること。また、そのさま。「健全な財政」
[派生]けんぜんさ[名]
[類語]ぴんしゃんぴんぴんしゃんとしゃんしゃんしゃきっとしゃっきり不死身強靭タフ生き生き意気軒昂けんこう老健元気健康丈夫無病息災無事健勝清勝すこやか壮健達者まめつつがない息災強壮強健頑健矍鑠かくしゃく強い

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