補力(読み)ほりょく

精選版 日本国語大辞典 「補力」の意味・読み・例文・類語

ほ‐りょく【補力】

〘名〙 露光現像不足したために黒白階調の弱いネガフィルム(陰画原板)を薬液処理し、濃淡度合を強めること。〔通俗写真薬品解説(1920)〕

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デジタル大辞泉 「補力」の意味・読み・例文・類語

ほ‐りょく【補力】

写真現像で、ネガの画像が淡い場合に、薬液の処理を施して修正すること。⇔減力

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化学辞典 第2版 「補力」の解説

補力
ホリョク
intensification

ハロゲン化銀写真において現像後のネガ濃度が不足のとき,化学的手段で写真濃度を増加させる操作をいう.現像銀に付加する成分は銀以外のものでよく,
(1)水銀補力:塩化水銀(Ⅱ)と臭化カリウムの混合水溶液で漂白後,現像液に浸して銀のアマルガム像をつくる,
(2)クロム補力:二クロム酸カリウム溶液で漂白後現像してクロム酸化物を含む銀画像とする,
(3)その他の方法,
が知られている.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「補力」の意味・わかりやすい解説

補力
ほりょく
intensification

露出や現像が不十分で現像定着をしたあとの画像が薄すぎるとき,ネガ画像濃度をプリントしやすい濃さにするために行う特殊な救済処理をいう。補力法には水銀補力,クロム補力,銅補力,鉛補力,キノンチオ硫酸補力などがある。しかし最初の露出がもともと不足で黒化度が低い画像では補力の効果小さい

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