西光密寺跡(読み)さいこうみつじあと

日本歴史地名大系 「西光密寺跡」の解説

西光密寺跡
さいこうみつじあと

[現在地名]山内町大字宮野黒髪山

黒髪くろかみ山大智院、真言宗大覚寺派。本尊薬師如来阿弥陀如来千手観音の三仏。黒髪山東面の中腹にあり、今も小堂宇・礎石泉水・石垣などがある。

寺伝によれば大同元年(八〇六)唐から帰朝した僧空海の開基で、山頂に登って祈願成就を奉告し、不動尊像を爪彫りし、銅仏一千体を鋳造して安置、黒髪山三所権現の本地仏として本尊三体を祀り、第一仏弟子の快護に開山させた。中興の祖といわれる法印尊覚は正保二年(一六四五)京都大覚だいかく寺宮尊性法親王の書講を務め信任が厚く、大智院の称号を贈られ院名とした。明治三年(一八七〇)黒髪神社と分離。同一一年火災のため焼失し、小堂宇を建てたが、同三九年佐世保市に移転した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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