諸塚(読み)もろつか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「諸塚」の意味・わかりやすい解説

諸塚(村)
もろつか

宮崎県北部、東臼杵郡(ひがしうすきぐん)、耳川(みみがわ)の上流部にある村。家代(えしろ)、七ツ山の2大字(おおあざ)からなり、村名は北にそびえる諸塚山(1342メートル)からとった。全村九州山地に覆われ、耳川もV字谷をなし、農地は山腹緩斜面に散在するのみである。国道327号、503号が通り日向(ひゅうが)市、椎葉(しいば)村と結ぶ。近世延岡藩(のべおかはん)領。主産業は林業、シイタケ栽培。塚原(つかばる)、諸塚の2発電所がある。諸塚神楽(かぐら)が国選択無形民俗文化財に指定されている。面積187.56平方キロメートル、人口1486(2020)。

[横山淳一]

『『諸塚村誌』(1962・諸塚村)』


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改訂新版 世界大百科事典 「諸塚」の意味・わかりやすい解説

諸塚[村] (もろつか)

宮崎県北部,東臼杵郡の村。人口1882(2010)。耳川の上流北岸に位置する。九州山地の一角を占め,ほぼ全域山林で,耕地は耳川支流の七ッ山川,柳原川沿いに開ける。産業は農林業が主体で,シイタケをはじめ,木材,米,茶などを産する。地形の急峻なこの地は,かつて焼畑農業が中心であったが,昭和に入って焼畑にクヌギを植え,それを利用したシイタケ栽培が基幹産業となった。豊富な水を利用して電源開発が進み,耳川本・支流に発電所が建設されている。人口は1960年の8048人を最高に急激な減少を続け,過疎化が進んでいる。国道327号線が耳川沿いに通じる。
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