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象皮病 ゾウヒビョウ

5件 の用語解説(象皮病の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

ぞうひ‐びょう〔ザウヒビヤウ〕【象皮病】

リンパの循行障害のため、特に下肢の皮膚・皮下組織が象の皮のように厚く硬くなる慢性の病気。バンクロフト糸状虫リンパ管内に寄生するために起こることが多い。アフリカ東南アジア中央アメリカなど熱帯地方に多く、日本では九州にみられる。

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百科事典マイペディアの解説

象皮病【ぞうひびょう】

バンクロフト糸状虫などのフィラリアによる感染症。カが媒介。下肢,陰茎,陰嚢などの皮膚が,発赤・腫脹(しゅちょう)し,発熱,悪寒(おかん)などを呈し,これを繰り返すうちに皮膚が肥厚・変形してゾウの皮に似る。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぞうひびょう【象皮病 elephantiasis】

皮膚が全体に肥厚し,浮腫性で,表面がざらざらになり,象の皮膚を思わせる外観を呈するものをいう。ふつうフィラリア症に伴う皮膚変化を指すが,手術や外傷後のリンパの鬱滞(うつたい)に基づく類似の変化にも用いられることがある。フィラリア症は吸血昆虫を中間宿主とする糸状虫感染症で,日本では九州地方風土病としてみられたが,近年は著しく減少した。フィラリアの成虫はおもに腹部リンパ系に寄生し,幼虫(ミクロフィラリア)が夜間循環血液中に出現し,発熱を起こす。

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大辞林 第三版の解説

ぞうひびょう【象皮病】

皮膚および皮下組織にリンパ液が鬱滞うつたいして結合組織の増殖を来す病気。糸状虫や数種の細菌の感染によって起こり、患部は腫脹・硬化して象の皮膚のようになる。下肢・陰囊いんのう・女子外陰部に多く起こる。熱帯・亜熱帯地方に多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

象皮病
ぞうひびょう

リンパ液のうっ滞のために皮膚および皮下組織が厚くなってゾウの皮膚のような状態を呈する慢性の皮膚病。おもに下肢に好発し、ついで陰嚢(いんのう)、大陰唇に多い。糸状虫症(フィラリア症)から移行するものと、その他の疾患に続発するものとに分けられる。
 カによって媒介されるバンクロフト糸状虫が原因となるものは、熱帯および亜熱帯地方に多く、糸状虫性象皮病あるいは熱帯性象皮病とよばれる。日本ではかつて沖縄、九州南部に地方病的にみられ、俗に「くさふるい」とよばれていたが、現在は根絶されている。海外旅行中に感染することがある。糸状虫症は、まず下肢や陰嚢に発赤腫脹(しゅちょう)(赤く腫(は)れる)として現れ、同時に発熱、頭痛、腰痛、関節痛などを伴う。この症状は数日で軽快するが、反復して発症するうちに象皮病に移行する。糸状虫によらないで、慢性潰瘍(かいよう)、慢性炎症性疾患、再発性丹毒、腫瘍(しゅよう)およびリンパ節摘出などに続発しておこるものは、続発性象皮病とよばれる。この場合も、糸状虫症と同様にリンパ液のうっ滞による。
 治療としては、原因疾患に対する処置がたいせつであり、皮膚の肥厚部には対症療法的に形成手術が行われることもある。[伊崎正勝・伊崎誠一]

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世界大百科事典内の象皮病の言及

【水腫】より

…また筋肉の運動はリンパ液の灌流を促進するので,半身不随などでは麻痺側に水腫がおこりやすい。フィラリア糸状虫がリンパ管内に多数寄生すると,下肢・外陰部に高度の水腫がおこり,象皮病となる。 水腫がおこると,組織は膨張し,しわはのび緊張し,蒼白,貧血状となり,温度も下がる。…

【フィラリア】より

… 人体寄生種のおもなものには,バンクロフトシジョウチュウ,マレーシジョウチュウBrugia malayiオンコセルカ,ロアシジョウチュウLoa loaなどがある。このうち前2者はリンパ系に寄生し,象皮病の原因となる。オンコセルカはアフリカ,中南米など赤道直下の熱帯地方に分布し,皮下に寄生して腫瘤を形成し,またしばしば目にも侵入して失明の原因となることもある。…

※「象皮病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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