責問(読み)セキモン

デジタル大辞泉 「責問」の意味・読み・例文・類語

せき‐もん【責問】

[名](スル)
厳しく問いただして白状させること。詰問
一人所行を―し、その他を保護すべきと思うときは」〈中村訳・自由之理
江戸時代拷問をさしていった語。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「責問」の意味・読み・例文・類語

せき‐もん【責問】

〘名〙
① よくない点をとがめてききただすこと。責めたてて白状させること。詰問。
日本外史(1827)七「尊氏使人出責問之」 〔春秋左伝注‐昭公一四年〕
② 江戸時代、広義の拷問のこと。牢問と称された笞打(むちうち)石抱(いしだき)海老責(えびぜめ)と、拷問と呼ばれた釣責(つるしぜめ)の四種を総称する語。厳敷吟味(きびしきぎんみ)痛吟味(いためぎんみ)ともいう。
御触書天保集成‐一〇〇・寛政五年(1793)四月「一吟味物之時宜により、軽き責問之事は、銘々之白洲にて有之候ても可然候」

せめ‐と・う ‥とふ【責問】

〘他ハ四〙 きびしくとがめて、その返事を求める。問いただす。詰問する。また、拷問にかけて問いつめる。折檻(せっかん)して問う。
※観智院本三宝絵(984)下「大迦葉阿難が六のとがを出してせめとひし中に」
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「『ここら、はげしきみちうちこえて、〈略〉たづねたる心をば、えおろかにおぼさじ。なほの給へ』とせめとひ給へば」

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普及版 字通 「責問」の読み・字形・画数・意味

【責問】せきもん

なじり問う。〔史記李斯伝〕李斯、數(しばしば)ひて諫めんと欲す。二世許さず。~二世、李斯に責問して曰く、~夫(そ)れ謂(いはゆる)賢人なるは、必ず能(よ)く天下を安んじて、民を治む。今身すら且つ利すること能はざるに、將(は)た惡(いづく)んぞ能く天下を治めんやと。

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