貯蔵澱粉(読み)チョゾウデンプン

デジタル大辞泉 「貯蔵澱粉」の意味・読み・例文・類語

ちょぞう‐でんぷん〔チヨザウ‐〕【貯蔵×澱粉】

根・地下茎・果実種子などに含まれるでんぷん粒。葉に生じる同化でんぷんが糖類の形で移動し、再合成されたもの。サツマイモ・ジャガイモ・稲に多い。

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精選版 日本国語大辞典 「貯蔵澱粉」の意味・読み・例文・類語

ちょぞう‐でんぷんチョザウ‥【貯蔵澱粉】

  1. 〘 名詞 〙 植物の葉肉細胞以外の部分の柔細胞貯蔵物質として貯えられた澱粉同化澱粉糖化し貯蔵部分に運ばれ、白色体内で再び合成されたもの。澱粉は粒状層状構造をなし種類によって形状が異なる。主として発芽の際のエネルギー源や植物体の構成材料となる。沃素反応は陽性食料として利用しているのはこれである。

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化学辞典 第2版 「貯蔵澱粉」の解説

貯蔵デンプン
チョゾウデンプン
storage starch

植物の種子,根,地下茎などに多量に集積されたデンプンのことで,光合成で生成直後の同化デンプンに対する用語.同化デンプンは夜間に,おもにスクロースラフィノースのような輸送容易な糖にかえられて根や茎に達し,そこでふたたびデンプンに合成され,その植物特有のデンプン粒として蓄えられる.それらは,次代の幼植物のためのエネルギー源,生体成分構成の供給源として用いられる.食品として利用し,工業的に製造されるデンプンはすべてこの貯蔵デンプンである.

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