賀茂忠行(読み)かものただゆき

改訂新版 世界大百科事典 「賀茂忠行」の意味・わかりやすい解説

賀茂忠行 (かものただゆき)

平安中期の陰陽家生没年不詳。江人の子。賀茂保憲(やすのり),慶滋保胤(よししげのやすたね)の父。940年(天慶3)ころ近江掾。平将門藤原純友の乱にさいし藤原師輔白衣観音法を修すべきことを進言し,《今昔物語集》は,陰陽道に関しては当時肩を並べる者なしと評して,忠行の占験能力を示す説話を収める。奥義を子の保憲に授け,忠行・保憲父子のもとに,日本随一の陰陽家といわれる安倍晴明が出た。
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関連語 早川

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「賀茂忠行」の解説

賀茂忠行 かもの-ただゆき

?-? 平安時代中期の陰陽師(おんようじ)。
賀茂保憲(やすのり),慶滋保胤(よししげの-やすたね)の父。天慶(てんぎょう)3年(940)ごろ近江掾(おうみのじょう)となり,平将門(まさかど)の乱のとき,藤原師輔(もろすけ)に白衣(びゃくえ)観音法をおこなうことをすすめた。天徳3年村上天皇が試しにうらなわせた箱の中身念珠をいいあてるなど,当時ならぶもののない陰陽道の大家として知られた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「賀茂忠行」の意味・わかりやすい解説

賀茂忠行
かものただゆき

平安時代中期の学者和漢陰陽道に通じ,天暦6 (952) 年,子の保憲の奏請により従五位下占い名人として知られ,天徳3 (959) 年,村上天皇にためされて箱の中の物を言いあて,また盗難品を占ったりするなど,名人ぶりが伝えられている。

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