賦奉行(読み)クバリブギョウ

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「賦奉行」の意味・読み・例文・類語

くばり‐ぶぎょう‥ブギャウ【賦奉行】

  1. 〘 名詞 〙 鎌倉・室町幕府の職名。原告の訴状と証拠書類を受け取って、日付けと氏名を記入し、引付方(ひきつけかた)へ配り分けた。→くばり。〔沙汰未練書(14C初)〕

ふ‐ぶぎょう‥ブギャウ【賦奉行】

  1. 〘 名詞 〙くばりぶぎょう(賦奉行)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「賦奉行」の意味・わかりやすい解説

賦奉行
くばりぶぎょう

鎌倉幕府では,民事訴訟訴人から受取った訴状を,裁判機関の引付順次配る職員をいい,問注所に所属した。 15世紀の室町幕府では,管領家臣が賦奉行となり,裁判担当の奉行人に訴状を配るようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の賦奉行の言及

【賦】より

…またこの手続にあずかる幕府の機関も賦と称された。この手続を担当する役人は賦奉行であるが,単に賦とも呼ばれた。鎌倉幕府は訴訟制度を発達させたが,執権北条時頼の時代には,訴訟専門の審理機関として引付(ひきつけ)が設けられた。…

※「賦奉行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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