化学辞典 第2版 「超常磁性」の解説
超常磁性
チョウジョウジセイ
superparamagnetism
強磁性体,フェリ磁性体や寄生強磁性体などの微粒子の集合体では,磁化過程において比較的に弱い磁場で磁気飽和に達するが,磁気ヒステリシスがなく,また残留磁化もない.さらに磁化率はキュリーの法則に従う.このようなものを超常磁性という.上にあげた点で,超常磁性は常磁性に似ているが,異なる点は,普通の常磁性体では磁気モーメントの単位は原子あるいはイオンがもつものであるのに対し,超常磁性体では,微粒子のもつ自発磁化であるので,後者は前者に比べてはるかに大きい.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報