質権者がその質物をさらに自分の債務の担保にすること。たとえば、甲の時計を質にとっている乙が、丙から借金するために、その時計をさらに丙に質入れすることをいう。質権者(前例乙)が転質を行うには質権設定者(前例甲)の承諾を必要とするわけではかならずしもないが、質権設定者の承諾の有無により、転質は、承諾転質と責任転質とに分けられる。承諾転質の場合には、転質権者(前例丙)の質権は質権者の質権とはまったく独立に存在するものであって、責任転質の場合におけるような制約はない。責任転質は、質権設定者の承諾なしに質権者が設定する転質である。この場合には、転質権は存続期間および債権額の点において原質権を超えることはできない。しかし、このことは、これらに違反する転質が無効であることを意味するわけでなく、原質権の存続期間を超える転質権が設定されたときには、その期間が原質権の存続期間内に短縮され、また、原質権の債権額を超える額の債権を被担保債権として転質権が設定されたときには、原債権の債権額の範囲においてのみ転質権者が優先弁済を受けるにとどまる。責任転質の場合には、転質しなかったら生じなかったであろう不可抗力による損害についても質権者が責任を負う(民法348条)。
[高橋康之・野澤正充]
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