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辺境伯 へんきょうはく

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大辞林 第三版の解説

へんきょうはく【辺境伯】

フランク王国・神聖ローマ帝国で,国境防衛のために設けられた辺境領(マルク)と呼ばれる地域を統治した高官。大公に類する大きな権限を有し,次第に諸侯化した。

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百科事典マイペディアの解説

辺境伯【へんきょうはく】

ランク王国,神聖ローマ帝国が,国境防衛のため軍事植民により設置したマルク(辺境区)の長官(グラーフ)で,Markgrafという。マルク内での軍事・行政・司法上の最高権力を独占し,職位の世襲化に伴い強大な領邦君主に成長。

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世界大百科事典 第2版の解説

へんきょうはく【辺境伯 Markgraf】

フランク帝国および神聖ローマ帝国の重要な地方高官マルクグラーフの訳語。主として辺境防衛の任にあたる。カール大帝は帝国防衛のために,国境地方にマルク(辺境)と呼ばれる広域の軍事・行政管区を設けた。例えば,ピレネー山脈以南のスペイン・マルク,帝国南東部パンノニアのマルク・フリアウルなどであり,そこには中央からほとんど国王の全権を与えられた辺境伯が派遣された。その後オットー1世はスラブ人マジャール人の侵入に備えて東部辺境防衛体制を再編成し,エルベ川地方のノルトマルク,バイエルン東部のオストマルクなど一連のマルクをもって国境を固め,有力な諸貴族に辺境伯の任務を託した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

辺境伯
へんきょうはく
Markgrafドイツ語

フランク王国や神聖ローマ帝国において、軍事上重要な辺境地域に置かれた官職。フランク王国の通常の地方行政組織として伯管区(グラーフシャフト)が設けられ、その統括者は伯(グラーフ)であったが、外敵の侵入のおそれのある国境地帯にはマルクMark(辺境区)が置かれ、その統括者が辺境伯とよばれた。イベリア半島イスラム人に対して置かれたスペイン・マルク、マジャール人に対するバイエルンのオスト・マルクなどがそれである。マルクには防御のための城塞(じょうさい)網が設けられ、軍事的植民が行われ、辺境伯には大幅な軍事指揮権が与えられた。封建制の進展の結果、辺境伯職は封建化し、やがて大公(ヘルツォーク)と一般の伯(グラーフ)の中間にランクされる封建諸侯の称号に変質した。辺境伯の権限が大公のそれに類似していたため、若干の辺境伯領は大公領に昇格し(ブルターニュ大公領、オーストリア大公領など)、また辺境伯領が細分化される事態(ザクセンのオスト・マルクが、ブランデンブルク辺境伯領、ラウジッツ辺境伯領、マイセン辺境伯領に分割された例など)も生じた。封建諸侯の称号としての辺境伯は、イギリスにも例がある。[平城照介]

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世界大百科事典内の辺境伯の言及

【爵位】より

…封建制度の発達にともなって,両者はいずれも官職的性格を失って,封建諸侯の称号となり,公は国王の直属封臣のうち最高の位を占めた。公と伯の中間に位置する侯は,もともとフランク王国時代に,異民族との辺境地域の統治をゆだねられた辺境伯(ドイツ語はマルクグラーフMarkgraf)に由来し,その軍事的重要性のゆえに,しばしば公の名を帯びたが,のちにはこうした歴史的起源とは無関係な,封建貴族の称号となる。スペインやポルトガルでは,14~15世紀以降,有力貴族にこの称号(マルケスmarqés)がさかんに与えられた。…

【トスカナ[州]】より

…トスカナの工業は,ピエモンテ,ロンバルディア,リグリア,エミリア・ロマーニャ,ベネトの北イタリア5州に続く地位をもつと考えられている。
【歴史】

[辺境伯領]
 トスカナはかつてTuscia(トゥスキアないしトゥシア)と呼ばれた。古代エトルリア人の居住した地域で,その名称はエトルスキの別名トゥスキTusciに由来する。…

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