逆鱗に触れる(読み)ゲキリンニフレル

  • げきりん
  • に 触(ふ)れる
  • 逆鱗
  • 逆鱗(げきりん)に触・れる

精選版 日本国語大辞典の解説

帝王の怒りをうける。また、目上の人などの気持にさからって怒りを買う。はげしく叱られる。
※幕末御触書集成‐六・元治元年(1864)二月一四日「再命に依て上洛仕候上者、極めて逆鱗に触れ、厳譴可相蒙者素より覚悟仕候処」

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故事成語を知る辞典の解説

君主や上司、目上の人などの機嫌をそこねてしまい、激しく怒られることのたとえ。

[使用例] 奴はナ、文部の△△の弟分で、校長も△△のお蔭をこうむって大いに学校の便宜を得てるンだから、と奴を処分して△△の逆鱗に触れては大変だという心配があるンだ[内田魯庵*社会百面相|1902]

[使用例] 間違いなく「こういう」女が、あるとき男の逆鱗に触れて、あっけなくころされるのだろう[吉田修一*悪人|2007]

[由来] 「韓非子ぜいなん」に出て来るたとえ話から。君主を説得することのむずかしさを、次のようなたとえで説明しています。「竜は、うまく手なずければ乗りこなすことだってできる。しかし、『のどの下に逆鱗有り(そののどの下には、逆さまに生えているうろこがある)』。もし、これに触ってしまうと、必ず竜に殺されてしまうのだ。同じように、君主にも逆鱗がある。もし、それに触れないように立ち回れるならば、君主の説得は成功したも同然だろう」。

[解説] ❶竜を乗りこなすとなると、おそらく、背中にまたがって、首のあたりにつかまることになるのでしょう。とすれば、うっかりのどの下あたりに手が触れてしまうことも、大いにありそうです。そう考えると、この「逆鱗」が生えている場所の設定は、なかなかリアル。故事成語として語り継がれてきた所以でしょう。❷もともとは君主に仕える場合の心がけを説いたものですから、現在でも、ふつうは、目上の人を怒らせてしまう場合に用いられます。しかし、最近ではさらに使用場面が広がって、目上に限らず、相手をひどく怒らせてしまう場合に使われるようになってきています。

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