(読み)トウ

デジタル大辞泉 「透」の意味・読み・例文・類語

とう【透】[漢字項目]

常用漢字] [音]トウ(漢) [訓]すく すかす すける とおる
すきまを通り抜ける。すきとおる。「透視透写透徹透明浸透
[名のり]すき・ゆき
難読透垣すいがい・すいがき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「透」の意味・読み・例文・類語

すかし【透】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すかす(透)」の連用形の名詞化 )
  2. すかすこと。すきまをつくること。
  3. 彫ったり開いたりして、すきまをつくった部分。また、すけて見えるように作ったもの。
    1. [初出の実例]「あの欄間のすかしなどは扨々能い細工ではないか」(出典:虎寛本狂言・連歌盗人(室町末‐近世初))
  4. 紙をあかりにすかすと見える模様や文字。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
    1. [初出の実例]「ハート形の透かしの入った美しい紙」(出典:兵隊の宿(1915)〈上司小剣〉三)
  5. 相撲の手の一つ。寄合い中に、体を大きく開いて、相手の肩をはたきながら引き倒す技。
  6. すかしべ(透屁)
    1. [初出の実例]「結ひ催ふ髪・火鉢引たらすかしくふ」(出典:雑俳・続太はし集‐三(1848))
  7. すきびたいの冠の、前のすいた部分。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「透」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

(旧字)
11画

[字音] トウシュク
[字訓] とおる・もれる・すける

[説文解字]

[字形] 形声
声符は秀(しゆう)。〔説文新附〕二下に「跳ぬるなり、ぐるなり」という。古音はシュクで肅と声近く、驚く意であるが、六朝以後、透過の意に用い、音も異なる。

[訓義]
1. はねる、すぎる、とおる、こえる。
2. もれる、すく、すける、すきとおる。
3. おどろく、たわむれる、みだれる。

[古辞書の訓]
名義抄 スク・スケリ・ツマヅク・タカシ・ノゾク・ススム・オドル・オドロク・タル・ツイバム・ツクバム・サイキル 〔立〕 オドル・オドロク・ホトバシル・タカシ・ススム・ナヤマス・ツハクメルカ・ツクバム・サイキル・スカス・イツハム・スクリ・タル・ノゾク・ツマヅク

[語系]
thu、超thi、跳dyは声近く、超越してすぎる意がある。ji(躍)jikも同系の語。

[熟語]
透泄・透過透鏡透暁・透空・透光透骨透示・透爽・透底・透徹・透透渡・透風・透明透亮透露透漏
[下接語]
寒透・驚透・光透・浸透・滲透・声透・清透・透・通透・飛透・奔透・冷透

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