邵陽(読み)しょうよう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「邵陽」の意味・わかりやすい解説

邵陽
しょうよう / シャオヤン

中国湖南(こなん)省中部の地級市。資水(しすい)上流と邵水(しょうすい)との合流点に位置する。3市轄区、邵東(しょうとう)県ほか7県と1自治県を管轄し、武岡(ぶこう)市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口819万(2014)。漢代に昭陵(しょうりょう)県が置かれ、隋(ずい)代に邵陽県となり、1913年宝慶(ほうけい)県と改称したが、1926年旧称に復し、1950年邵陽県から分離して市となった。婁邵(ろうしょう)新線(婁底(ろうてい)―邵陽)が2016年に開通し、湖南省中部の交通と商工業の中心地である。鉄鋼機械、自動車、化学肥料、紡績皮革などの工業が立地する。伝統工芸としては竹細工が有名。双清(そうせい)亭、東塔、北塔、水府廟(すいふびょう)、六頭嶺(ろくとうれい)、桃花洞などの名勝旧跡がある。

[河野通博・編集部 2016年12月12日]

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改訂新版 世界大百科事典 「邵陽」の意味・わかりやすい解説

邵陽 (しょうよう)
Shào yáng

中国,湖南省の中部,資水中流右岸,邵水との合流点にある都市。人口61万(2000)。資水流域の商業中心であり,また新興工業都市でもある。漢代邵陵県が置かれ,隋代に邵陽と改められた。唐代の邵州,宋の宝慶府,元の宝慶路,明・清代の宝慶府の治所であった。1950年邵陽県の県城を分離して邵陽市とした。湘黔(しようけん)鉄道(株洲貴陽)の支線の類邵線(類底~邵陽)が通る。資水上・中流域の農産物林産物集散地として商業が盛んなほか,機械,化学,紡績などの工業が発達している。伝統工業では鉄なべの製造や筆,墨,竹細工などが知られる。
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百科事典マイペディア 「邵陽」の意味・わかりやすい解説

邵陽【しょうよう】

中国,湖南省中部の都市。旧名宝慶。資水上流域物産の集散地。製紙,機械などの工業がある。付近には鉄,石炭,アンチモンを産する。特産の鉄鍋は有名。69万人(2014)。

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