酒類総合研究所(読み)シュルイソウゴウケンキュウショ

デジタル大辞泉 「酒類総合研究所」の意味・読み・例文・類語

しゅるい‐そうごうけんきゅうしょ〔‐ソウガフケンキウシヨ〕【酒類総合研究所】

酒類の高度な分析鑑定、酒類の品質評価、酒類や酒類業に関する研究・調査などを行う研究機関。国立の醸造研究所を改組して、平成13年(2001)に財務省所管の独立行政法人となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「酒類総合研究所」の意味・わかりやすい解説

酒類総合研究所
しゅるいそうごうけんきゅうじょ

酒類の分析・鑑定・研究等を行う財務省所管の独立行政法人。英語名はNational Research Institute of Brewing、略称NRIB。独立行政法人酒類総合研究所法(平成11年法律第164号)により2001年(平成13)4月に設立された。主たる事務所を広島県東広島市鏡山に置き、東京都北区滝野川に東京事務所を設置している。

 1904年(明治37)国立の醸造試験所が東京の滝野川に設立され、酒造りの科学的研究が始まり、醸造試験、醸造業者への講習が行われた。1949年(昭和24)国税庁所轄の施設となり、1959年に国税庁の直属研究機関に移行。1995年(平成7)醸造研究所と名称を変更、同時に東広島市での研究活動を開始した。2001年「中央省庁改革」の一環として独立行政法人酒類総合研究所に再編された。

 酒類総合研究所は、酒税の適正かつ公平な賦課の実現のため、酒類の各種研究や調査を行うとともに、酒類業の健全な発達を図り、あわせて酒類に対する国民の認識を高めることを目的としている。おもな業務は以下のとおり。(1)酒類の高度な分析および鑑定。(2)酒類の品質評価。酒類の鑑評会の開催や各種審査会等に対する支援活動。(3)酒類および酒類業に関する研究および調査。(4)成果普及。保有特許・研究成果の普及、保有微生物等の分譲、消費者向け教養講座の開催、施設公開、海外研究者の受入れ、国際技術協力など。(5)情報の収集整理および提供。技術相談・消費者相談など。(6)酒類製造業者・流通業者に対する講習など。2012年4月時点での資本金は98億3300万円、職員数は43人。

[編集部]

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