酸化レニウム(読み)さんかレニウム(英語表記)rhenium oxide

世界大百科事典 第2版の解説

さんかレニウム【酸化レニウム rhenium oxide】

酸化数IV,V,VI,VIIのレニウムの酸化物が知られている。酸化数I,II,IIIのレニウムの酸化物は無水和物としては得られていない。
[酸化レニウム(IV)]
 化学式ReO2。レニウムと酸化レニウム(VII)の混合物を石英管中で600℃以上で長時間加熱すると得られる。暗褐色粉末。比重11.4(25℃)。高真空中で1000℃に加熱するとレニウムと酸化レニウム(VII)とになる。水素により800℃で還元されてレニウムになる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

化学辞典 第2版の解説

酸化レニウム
サンカレニウム
rhenium oxide

】酸化レニウム(Ⅲ):Re2O3・3H2O(474.46).三酸化二レニウムともいう.塩化レニウム(Ⅲ)の無機酸溶液に,空気を断ち,冷やしながらアルカリを加えて加水分解すると得られる.黒色の沈殿.水で容易に酸化を受けReO2・2H2Oになる.【】酸化レニウム(Ⅳ):ReO2(218.21).二酸化レニウムともいう.レニウムと七酸化二レニウムの混合物を石英管中で600 ℃ 以上で長時間加熱すると得られる.無水物は灰黒色または暗褐色の粉末.密度11.4 g cm-3.水,弱酸に不溶.アルカリと融解すればペンタオキソレニウム(Ⅶ)酸塩を生成する.濃ハロゲン化水素酸に容易に溶けてヘキサハロゲノレニウム(Ⅳ)酸を生じる.[CAS 12036-09-8]【】酸化レニウム(Ⅴ):Re2O5(452.41).五酸化二レニウムともいう.レニウム(Ⅶ)酸塩の硫酸溶液を電解還元すると得られる.青色の化合物.200 ℃ 以上で分解する.[CAS 12165-05-8]【】酸化レニウム(Ⅵ):ReO3(234.21).三酸化レニウムともいう.レニウムと七酸化二レニウムとの混合物を石英管中200~250 ℃ で熱すると得られる.金属光沢をもつ赤色の結晶.立方晶系.MO3型化合物の代表的構造.高い電気伝導性を示す.密度6.9 g cm-3.水と反応せず,空気中で安定である.400 ℃ の真空中でReO2とRe2O7になり,硝酸によってテトラオキソレニウム(Ⅶ)酸となる.[CAS 1314-28-9]【】酸化レニウム(Ⅶ):Re2O7(484.41).七酸化二レニウムともいう.金属レニウムまたは低位酸化物を空気中,酸素中で150 ℃ 以上に加熱すると得られる.黄色の六辺形板状晶.密度6.1 g cm-3.融点301.5 ℃(封管中),沸点362.4 ℃.150 ℃ で昇華がはじまる.きわめて吸湿性がある.容易に水に溶けてテトラオキソレニウム(Ⅶ)酸を生成する.エタノール,アセトンに可溶.CO,SO2により低位の酸化物に還元される.オレフィンの水素化,酸化,不均化反応の触媒に用いられる.[CAS 1314-68-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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