デジタル大辞泉
「酸化炎」の意味・読み・例文・類語
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さんか‐えんサンクヮ‥【酸化炎】
- 〘 名詞 〙 炎の最外層の部分。酸素の供給が十分なので、炎温度も最高で完全燃焼に近い状態にある。強い酸化性を示す。外炎。〔工学字彙(1886)〕
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酸化炎
さんかえん
oxidizing flame
気化した燃料が空気または酸素の供給を受けながら燃焼を継続しているときに生ずる炎は、炎心、内炎、外炎の三つに分画できる構造を示す。外炎は外部の空気に接触している部分で、酸化性物質を含んでいるために酸化反応がおこりやすく、酸化炎という。炎でもっとも高温度となる部分は、内炎(還元炎)の頂点の直上部にある外炎底部である。
[岩本振武]
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酸化炎
さんかえん
oxidizing flame
過剰の空気や酸素を含むガス炎の外炎部のこと。完全燃焼に近い酸化反応を起している部分で,炎のうちで最高の温度を示す。温度が高く,酸素の補給が十分なため,この部分は強い酸化作用を示す。特殊構造のバーナでは内炎その他の部分が酸化炎となることもある。還元炎とともに吹管試験,ホウ砂球反応,リン塩球反応,炎色反応などに利用される。
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世界大百科事典(旧版)内の酸化炎の言及
【土器】より
…この化学変化によって可塑性は失われ,水につけても溶けない性質を帯びる。土器を焼く際に酸素を十分にあたえると(酸化炎),粘土中の鉄分が赤い酸化第二鉄となり,また二次粘土に含まれる黒い微小な有機質が燃え尽きるため,赤く明るい色に仕上がる。ただし不完全燃焼の状況が生じると,くすんだ色に仕上がる。…
※「酸化炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」